こんにちは、シルバーとっぷの雲居 愛です。
「来週退院予定なのに、家の準備が何もできていない」——浦安市内の病院に家族が入院している方から、このような緊急のご相談を受けることがあります。退院後の在宅生活を安全にスタートするには、退院前からの準備が欠かせません。この記事では、浦安市立病院や順天堂大学医学部附属浦安病院からの退院後に向けた福祉用具の手配方法と、浦安市の住環境に応じた準備ポイントを詳しくお伝えします。
病院の退院支援室との連携と退院前カンファレンス
浦安市立病院や順天堂大学医学部附属浦安病院では、退院に向けた支援を行う退院支援室(地域連携室)が設置されています。入院が長引きそうな場合や在宅復帰が必要な場合は、病棟看護師や主治医から退院支援室を紹介されることがほとんどです。
退院支援室に連絡する際は「在宅に戻る準備をしたいので、退院支援担当者の方と話がしたい」と伝えれば、担当の看護師やソーシャルワーカーが対応してくれます。
退院前カンファレンスとは、退院前に病院側(医師・看護師・リハビリ担当)、ケアマネージャー、福祉用具専門相談員、ご家族が一同に集まって在宅復帰の計画を話し合う会議です。このカンファレンスへの参加を積極的に申し出ることで、以下のメリットがあります。
- 医師・リハビリスタッフから直接、本人の身体状況・動作能力・注意事項を聞ける
- 退院後の住環境に必要な改善点を確認し、用具の搬入計画を立てられる
- ケアマネのプランに福祉用具の種類・配置を反映できる
- 退院当日の動線(玄関の入り方・ベッドへの移乗方法)を事前に確認できる
退院前カンファレンスへの参加を希望する場合は、退院支援室に「福祉用具専門相談員も参加させてほしい」と伝えてください。費用はかかりません。わたし自身も浦安市内のご家族のカンファレンスに参加させていただいたことがあります。その場で「退院したらまずどの部屋に移動するか」「夜間のトイレ動線はどうするか」といった細かい点まで決められ、退院当日の混乱が格段に少なくなります。
退院当日に最低限必要な福祉用具の優先判断
退院当日までに全ての福祉用具を揃える必要はありませんが、最低限「これだけは退院当日に必要」というものは事前に準備しておく必要があります。
優先度の高い用具の順番は、おおむね以下の通りです。
- 介護ベッド(最優先):床での就寝は起き上がりが困難で転倒リスクが高い。退院前日までに設置完了が理想です
- 手すり(玄関・トイレ・廊下):転倒リスクが最も高い場所に優先して設置します
- スロープ(玄関の段差がある場合):車椅子や歩行器で帰宅する際の段差解消
- 車椅子または歩行器:状態に応じてどちらを選ぶか、退院前カンファレンスで確認します
退院後1〜2週間で状態が安定してから、床ずれ防止マット・テーブル等を追加するという段階的なアプローチが現実的です。
(出典:厚生労働省「福祉用具貸与・特定福祉用具販売」 https://www.mhlw.go.jp/stf/seisakunitsuite/bunya/hukushi_kaigo/kaigo_koureisha/yougu/index.html)
新浦安マンション居住者の退院準備特有の課題
新浦安のタワーマンション上階に住む方が退院される場合、急ぎの搬入手配が必要になることがあります。特に注意すべき点は以下です。
- サービスエレベーターの予約枠が限られている:マンションによっては一日2〜3枠しか予約できないため、退院日が決まったら即座に管理会社に連絡する
- 搬入当日の養生手配:マンションによって独自のルールがあるため、搬入前に管理会社に仕様を確認する
- 退院日の天候・時間帯:強風時はエレベーターが制限される高層マンションもあるため、余裕を持ったスケジューリングが必要
わたしたちは退院日の2〜3日前には搬入を完了させることを目標にしています。退院決定後、できるだけ早くご連絡いただけると余裕を持った対応ができます。
元町の木造住宅居住者の退院準備
元町エリアの木造住宅では、廊下の狭さ・玄関の大きな段差・畳の部屋など、搬入・設置に工夫が必要な場合が多いです。
入院中に家族ができる最も効果的な準備は「住宅の写真と寸法をケアマネや福祉用具相談員に送る」ことです。具体的には以下の箇所を撮影してください。
- 玄関土間の全体像(段差の高さがわかる角度で)
- 廊下の幅(メジャーを当てた状態で撮影)
- 介護ベッドを設置したい部屋(全体像・ドア幅)
- トイレの入り口幅と内部の広さ
これらの情報があれば、訪問前に必要な搬入方法(縁側や窓からの搬入、専用パーツの追加など)を計画でき、退院当日のトラブルを防げます。
骨折後・脳梗塞後の回復段階別の福祉用具の変化
退院後の回復段階に応じて、必要な福祉用具は変化していきます。骨折後・脳梗塞後を例に、変化の流れをご説明します。
骨折後(大腿骨頸部骨折の場合)
- 退院直後〜1か月:介護ベッド・車椅子・トイレ手すりが必須
- 1〜3か月:車椅子から歩行器に移行することが多い
- 3〜6か月:杖歩行が可能になり、手すりの位置を調整
脳梗塞後(片麻痺がある場合)
- 退院直後:介護ベッド・片麻痺対応の手すり・車椅子
- リハビリ進展に応じて歩行器・杖を追加
- 高次脳機能障害がある場合は徘徊感知機器を検討することも
状態の変化に合わせて区分変更申請を行うことで、要介護度が実態を反映した状態になり、使える福祉用具の範囲が広がることがあります。区分変更申請のタイミングはケアマネに相談してください。
退院後1〜2週間の「在宅試み期間」と迅速な対応
退院後の1〜2週間は、「在宅試み期間」ともいえる大切な時間です。この期間に「やはり歩行器では不安定」「ベッドの高さが合わない」といった問題が出てくることはよくあります。
わたしたちは退院後1週間前後に確認の連絡を入れるようにしており、問題があれば機種変更や追加品の提案を迅速に行います。「退院してみたらうまくいかなかった」という場合でも、遠慮なくご連絡ください。
また、浦安市の要介護認定申請と暫定プランを同時並行で進めることも可能です。退院が迫っているが認定結果がまだ出ていないという場合は、ケアマネに「暫定プランで進めてほしい」と伝えてください。
(出典:厚生労働省「介護保険制度の概要」 https://www.mhlw.go.jp/stf/seisakunitsuite/bunya/0000213177.html)
よくあるご質問
まとめ
- 退院前に病院の退院支援室に連絡し、カンファレンスへの参加を申し出る
- 退院当日最優先は介護ベッド→手すり→スロープの順
- 新浦安タワーマンションはサービスエレベーター予約を早めに確保する
- 元町木造住宅は廊下・玄関の写真をケアマネに送るだけで事前準備が大幅に進む
- 骨折・脳梗塞後は回復段階に合わせて用具を変化させていく
- 認定前でも暫定プランで退院当日からサービスを開始できる
参考にした情報
- 厚生労働省「介護保険制度の概要」 https://www.mhlw.go.jp/stf/seisakunitsuite/bunya/0000213177.html(2026年6月時点)
- 厚生労働省「福祉用具貸与・特定福祉用具販売」 https://www.mhlw.go.jp/stf/seisakunitsuite/bunya/hukushi_kaigo/kaigo_koureisha/yougu/index.html(2026年6月時点)
- 浦安市「介護保険」 https://www.city.urayasu.lg.jp/(2026年6月時点)
雲居 愛(くもい あい)
株式会社シルバーとっぷ 在宅営業部 福祉用具専門相談員
免責事項:本記事の情報は2026年時点のものです。最新の制度内容は厚生労働省または各自治体にご確認ください。
