グループホーム開設時に必要な福祉用具と設備

こんにちは、シルバーとっぷの雲居 愛です!

認知症の方が少人数のグループで共同生活を送る「グループホーム(認知症対応型共同生活介護)」は、住み慣れた地域での生活を続けるための選択肢として注目されています。

グループホームを開設するには、設備基準・人員基準・指定申請など、さまざまな準備が必要です。この記事では、特に設備と福祉用具の選定に焦点を当てて、開設準備の参考になる情報をお届けします。

グループホームとは

グループホーム(認知症対応型共同生活介護)は、認知症の診断を受けた方が1ユニット5〜9名の少人数で共同生活を送りながら、食事・入浴・排泄などの介護を受けるサービスです。

地域密着型サービスに位置づけられており、原則として事業所が所在する市区町村の住民が利用対象です。「住み慣れた地域で暮らし続けたい」という方のニーズに応える施設です。
(出典:厚生労働省「高齢者の介護」 https://www.mhlw.go.jp/stf/seisakunitsuite/bunya/hukushi_kaigo/kaigo_koureisha/index.html)

ユニット型の設備基準

グループホームはユニット型が基本となっており、以下の設備基準が定められています。

設備 基準の目安
居室 1人1室・個室(7.43平方メートル以上)
共同生活室(居間) ユニットごとに1つ以上
台所・浴室・トイレ ユニットごとに1つ以上(利用者が使いやすい構造)
洗面設備 各居室または共用部に設置
廊下幅 車椅子の通行ができる幅(目安として78cm以上)

1事業所あたりのユニット数は原則として3ユニット以下(1ユニット5〜9名)とされています。

認知症対応の設備・機器

グループホームでは認知症の方が安全・安心に生活できる環境づくりが重要です。特に注意したい設備・機器を紹介します。

夜間照明

夜間に廊下・トイレへ移動する際の転倒を防ぐため、足元灯・センサーライトを設置することが望ましいです。明るすぎると覚醒してしまうため、適度な明るさの照明を選びましょう。

徘徊感知センサー

認知症の方の夜間の徘徊や無断外出を感知するセンサーです。玄関・非常口・エレベーターなどに設置し、スタッフに通知が届く仕組みを作ることで、安全管理の質が上がります。

「徘徊感知センサーは、設置するだけでなく通知を受け取るスタッフの体制と連動させることが大切です。ナースコール連動型のシステムも活用しやすいです。」

ドアロック・出入り管理

外部への無断外出を防ぐため、玄関などに暗証番号式・カード式のロックを設置することが有効です。ただし、利用者の尊厳や生活の自由への配慮も必要です。

手すり・段差解消

廊下・浴室・トイレ・玄関などに手すりを設置し、段差はスロープや床材の工夫で解消します。認知症の方は歩行バランスが不安定になることがあるため、転倒防止は最優先事項です。

床材・壁材

滑りにくい床材・衝撃吸収マット・コントラストのある配色(空間認識を助ける)など、認知症の特性を考慮した素材・デザインが効果的です。

ベッド・家具の選定ポイント

居室のベッドと家具は、利用者が安全・快適に過ごせるものを選ぶことが大切です。

介護ベッド(特殊寝台)

  • 高さ・背上げ・足上げが調整できる電動ベッドが基本
  • サイドレール(転落防止柵)の取り付けが可能なもの
  • 床ずれ防止マットレスとの組み合わせも検討する
  • ベッドの高さは介護者の腰への負担と利用者の安全性のバランスを考える

椅子・テーブル

  • アームチェア(肘掛け付き椅子)は立ち上がりを助ける
  • テーブルの高さは利用者の身長に合わせて調整できるものが便利
  • 角のない丸みのあるデザインが安全

収納・整理

認知症の方には持ち物の混乱が起きやすいため、「わかりやすい収納」の工夫が有効です。引き出しに中身の写真ラベルを貼る、個人の物と施設の物を明確に区別するなどの工夫が現場では行われています。

わたしが施設を訪問する中で感じるのは、ベッドや椅子の選定に関わるスタッフの熱心さです。「この方はこういう姿勢が楽そう」「立ち上がりが大変そうだから高さを変えてみよう」という観察と調整の積み重ねが、利用者の生活の質に直結していると実感します。

共用部分の設備

グループホームの共用部分(居間・台所・浴室・トイレ)も、安全・安心の環境づくりが求められます。

  • 浴室:浴槽の跨ぎやすい高さ・シャワーチェア・浴室用手すりの設置。機械浴が必要な場合は浴室面積を確保する
  • トイレ:洋式便器・便座昇降補助・手すり。排泄の自立を促すためにも使いやすい設計が重要
  • 台所・食堂:利用者が調理・配膳に参加できる環境は、認知症ケアにおいても有効(生活リハビリの観点)
  • 居間・共用スペース:ゆったりとした配置でリラックスできる空間づくり

千葉県内の開設手続きの概要

グループホームは地域密着型サービスであり、指定権限は原則として市区町村にあります。千葉市内であれば千葉市が、その他の市町村であればそれぞれの市町村が申請窓口となります。

開設手続きの主なステップ:

  1. 法人設立(株式会社・社会福祉法人・NPO法人など)
  2. 立地・物件の選定(用途地域の確認・建築基準法・消防法への適合)
  3. 各市町村の担当窓口への事前相談
  4. 指定申請書類の作成・提出
  5. 実地確認・審査
  6. 指定取得・開設

千葉県の公式ウェブサイトや各市町村の介護保険担当窓口で、申請書類のひな形や手引きを確認することをおすすめします。
(出典:千葉県公式ウェブサイト https://www.pref.chiba.lg.jp/)

よくあるご質問

Q
グループホームは何名から開設できますか?
A
1ユニットは5〜9名が基本です。複数ユニットの場合は原則として3ユニット以下(定員27名以下)が上限となっています。
Q
認知症の診断がなくても入居できますか?
A
グループホームは認知症の診断を受けた方が対象です。要介護1以上(または要支援2以上)であることも必要です。
Q
徘徊感知センサーの設置費用は補助を受けられますか?
A
介護ロボット・ICT導入補助金の対象となる場合があります。最新の補助金情報は都道府県の担当窓口に確認してください。
Q
介護ベッドは全室に必要ですか?
A
設備基準上は必須ではありませんが、利用者の状態に応じて順次整備することが多いです。開設時に全室分を揃える事業者も多くいます。
Q
グループホームの指定申請にかかる期間はどのくらいですか?
A
市区町村によって異なりますが、書類提出から指定まで目安として1〜3カ月程度かかることが多いです。
Q
既存の建物をグループホームに転用できますか?
A
建物の用途変更・設備基準適合の確認が必要です。消防法・建築基準法への適合も要確認です。事前に市区町村の窓口へ相談することをおすすめします。

参考にした情報

まとめ

  • グループホームは1ユニット5〜9名・原則3ユニット以下の認知症対応型施設
  • 設備基準として個室・共同生活室・浴室・トイレ・手すり・バリアフリーが求められる
  • 認知症対応設備として夜間照明・徘徊感知センサー・ドアロック・滑りにくい床材が重要
  • ベッド・家具は利用者の安全と介護のしやすさのバランスを重視して選ぶ
  • 千葉県内の指定申請窓口は各市区町村(地域密着型サービスのため)

「グループホームの開設にあたって備品・設備の選定を相談したい」という方は、シルバーとっぷにお気軽にご連絡ください。施設の開設・リニューアルを福祉用具の視点からサポートします。

グループホームの開設・設備整備についてのご相談はシルバーとっぷへ。千葉県内の事業者様からのお問い合わせを歓迎します。
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※本記事の情報は2026年時点のものです。設備基準・指定基準の最新情報は厚生労働省または各自治体にご確認ください。

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