サ高住の開業準備|必要設備と福祉用具の揃え方

こんにちは、シルバーとっぷの雲居 愛です!

「サービス付き高齢者向け住宅(サ高住)を開業したい」という相談を事業者の方からいただくことがあります。サ高住は、自立〜軽度の要介護の高齢者が安心して暮らせる住まいとして、全国で増加しています。

開業にあたっては、登録基準・バリアフリー設備・共用施設の整備・福祉用具の準備など、さまざまな点を確認する必要があります。この記事では、サ高住の開業準備に必要な情報をまとめてご紹介します。

サ高住とはどんな住宅か

サービス付き高齢者向け住宅(サ高住)は、高齢者住まい法に基づいて都道府県に登録する住宅です。自立から軽度の要介護状態の方が、安否確認・生活相談サービスを受けながら生活できることが最低限の条件となっています。

サ高住の特徴:

  • 賃貸借契約が基本(有料老人ホームと区別される点)
  • 安否確認・生活相談の提供が義務
  • 入居一時金が比較的低め(施設によって異なる)
  • 地域の介護サービスを選んで使える(外付けサービス)

(出典:厚生労働省「高齢者の介護」 https://www.mhlw.go.jp/stf/seisakunitsuite/bunya/hukushi_kaigo/kaigo_koureisha/index.html)

登録基準の概要

サ高住として登録するには、国が定めた基準(高齢者住まい法・施行規則)を満たす必要があります。主な基準は次のとおりです。

項目 基準の目安
居室の広さ 原則として25平方メートル以上(共用設備が充実している場合は18平方メートル以上でも可)
設備 各戸に台所・収納・洗面・浴室・便所を備えること(共用設備で代替可)
バリアフリー 段差のない構造・手すりの設置・廊下幅の確保が求められる
契約方式 賃貸借契約(終身建物賃貸借または普通賃貸借)
サービス 安否確認・生活相談の提供が必須

登録申請は都道府県知事に対して行います。千葉県内の場合は千葉県の担当窓口に相談してください。
(出典:千葉県公式ウェブサイト https://www.pref.chiba.lg.jp/)

バリアフリー設備の要件

サ高住ではバリアフリーの徹底が求められます。主な要件は以下のとおりです。

廊下・通路

  • 廊下幅は車椅子が通れる幅(片側廊下で78cm以上、両側廊下で150cm以上が目安)
  • 段差のないフラットな構造
  • 緊急時に備えた非常口・避難経路の確保

浴室

  • 浴室の出入り口は車椅子が通れる広さを確保
  • 浴槽の縁の高さは低め(またぎやすい高さ)
  • 浴室内・脱衣室に手すりを設置
  • 床は滑りにくい素材を使用

トイレ

  • 洋式便器を設置
  • 出入り口は車椅子対応の幅を確保
  • トイレ内に手すり(縦・横方向)を設置
  • 緊急通報装置の設置

居室内

  • 室内の段差を解消
  • 開き戸より引き戸・折り戸を採用すると使いやすい
  • コンセントの位置を高め(立ったまま使いやすい位置)に設計

「バリアフリーの設計は、入居者が増えてからでは変えにくい部分が多いです。設計・施工段階から専門家に確認してもらうことをおすすめします。」

共用設備の例

サ高住の共用部分に整備される代表的な設備を紹介します。

エントランス・ロビー

  • スロープ・自動ドア(車椅子・歩行器での出入りに対応)
  • 宅配ロッカー・掲示板
  • スタッフカウンター・相談スペース

食堂・ラウンジ

  • 食事サービスを提供する場合は食堂を確保
  • テーブル・椅子は高さ調整可能なものや肘掛け付きが便利
  • 車椅子利用者が使いやすいテーブルの高さに配慮

浴室(共用)

  • 大浴場を設ける場合は機械浴・介護浴槽の設置も検討
  • 脱衣所のベンチ・シャワーチェアの準備

緊急通報・見守り設備

  • 各居室・浴室・トイレに緊急通報ボタンを設置
  • 夜間見守りセンサー・モニタリングシステム

個室に揃える福祉用具

入居者の状態に合わせて各居室に用意する福祉用具について解説します。開設時にすべて揃える必要はありませんが、入居者の状態に応じて迅速に対応できる体制を作っておくことが重要です。

居室基本設備

  • 介護ベッド(特殊寝台):背上げ・高さ調整可能な電動ベッド。入居者の要介護度に応じて選定
  • マットレス:床ずれ防止機能付きマットレスの用意(必要な方に)
  • サイドレール・介助バー:ベッド転落防止・起き上がり補助のための柵

移動補助

  • 手すり(室内用):ベッドサイド・トイレ・洗面台などに設置
  • 歩行器・歩行補助つえ:室内移動を安全にサポート
  • 車椅子:外出・共用部移動用(施設備品として複数台準備)

排泄関連

  • ポータブルトイレ:夜間のトイレ移動が困難な方向け
  • 便座昇降補助装置:立ち座りを補助するアタッチメント式器具

わたしが関わらせていただく施設では、「入居時にベッドの高さや手すりの位置を1人ひとり合わせてほしい」というご要望をいただくことがあります。そのためシルバーとっぷでは、入居者ごとにカスタマイズした設置・調整もご対応しています。

登録手続きの流れ

  1. 法人設立(または既存法人での新事業として計画)
  2. 立地選定・物件確保:用途地域・建築基準法の確認
  3. 設計・施工:バリアフリー基準・設備基準に適合した設計
  4. 都道府県への事前相談:千葉県または千葉市の担当窓口
  5. 登録申請書類の作成・提出
  6. 審査・登録通知
  7. 入居者募集・開業

よくあるご質問

Q
サ高住と有料老人ホームの違いは何ですか?
A
サ高住は賃貸借契約が基本で、入居者が外部のサービスを自由に選べます。有料老人ホームは入居一時金が高めで、サービスが施設内で提供されることが多いです。
Q
サ高住の居室に介護ベッドは必須ですか?
A
登録基準上、介護ベッドの設置は必須ではありません。ただし入居者のニーズに応じて迅速に揃えられる体制を整えておくことをおすすめします。
Q
千葉県でのサ高住登録はどこに申請しますか?
A
千葉市内は千葉市、それ以外は千葉県の担当窓口(高齢者福祉課など)が窓口です。千葉県公式ウェブサイトで最新情報をご確認ください。
Q
サ高住の家賃の相場はどのくらいですか?
A
立地・設備・サービス内容によって大きく異なります。月額数万円〜十数万円程度のものまで幅広くあります。
Q
要介護度が高くなった場合、入居を続けられますか?
A
サ高住によって対応できる介護度に違いがあります。事前に「どこまで対応できるか」を明確にしておくことが、入居者・家族への誠実な対応につながります。
Q
補助金でサ高住の整備費用を賄えますか?
A
国・都道府県の補助制度があります。内容は年度によって変わりますので、都道府県の担当窓口に確認してください。

参考にした情報

まとめ

  • サ高住は賃貸借契約・安否確認・生活相談が最低限の条件
  • 居室は原則25平方メートル以上、バリアフリー設計が義務
  • バリアフリーの要点は廊下幅・浴室・トイレ・段差解消・手すり
  • 共用部分にはエントランス・食堂・緊急通報設備などを整備
  • 個室の福祉用具は入居者の状態に応じて迅速に対応できる体制を用意
  • 千葉県での登録申請は千葉県または千葉市の担当窓口に事前相談から

「サ高住の開業にあたって備品・設備の選定を相談したい」という事業者の方は、シルバーとっぷにお気軽にお声がけください。千葉県内での開設・整備を福祉用具の視点からサポートします。

サ高住の開業・設備整備についてのご相談はシルバーとっぷへ。千葉県内の事業者様のご連絡をお待ちしています。
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※本記事の情報は2026年時点のものです。登録基準・申請手続きの最新情報は厚生労働省または各自治体にご確認ください。

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