ヘルパー8割超が不足の時代に|在宅介護を福祉用具で支える備え

こんにちは、シルバーとっぷの雲居です。千葉市を中心に、ご家族のお宅へ福祉用具のご相談にうかがっています。

先日、介護ニュースJoint(2026年7月30日)で、こんな見出しを目にしました。「介護職の不足感、さらに悪化 ヘルパーは8割超と深刻」。介護労働安定センターの調査で、ホームヘルパー(訪問介護員)が不足していると答えた事業所が82.9%にのぼった、という内容です。数字を見て、正直「やっぱりそうなんだ…」と、現場でも感じていたことが裏づけられた気持ちになりました。

今日は、このニュースを入口に、「訪問介護がなかなか増やせない時代に、ご家族が在宅介護を続けるためにできること」を、福祉用具の目線からお話しします。

ニュースの要点をやさしく整理します

元記事によると、2025年度の介護労働実態調査で、介護職員が「不足している」と答えた事業所は全体で65.8%。なかでもホームヘルパーは82.9%と、もっとも深刻でした。施設で働く職員の不足感(69.8%)よりも、訪問系のほうが厳しいという結果です。

  • 介護職員全体の不足感:目安として約66%
  • ホームヘルパーの不足感:目安として約83%
  • 訪問系のほうが、施設系より人手が足りていない傾向

難しく言うと「在宅の介護を支える人の供給が切迫している」ということなのですが、わたしも制度やデータの話は最初は身構えてしまいました。ご家族の暮らしに引きつけると、「ヘルパーさんに来てほしいのに、希望どおりの曜日・時間で組みにくいことがある」という、とても身近な話につながります。

実際、ケアマネージャーさんからもよく相談を受けるのですが、「訪問介護をもう1回増やしたいけれど、事業所の空きがなくて…」という声は、千葉市内でも少なくありません。特に朝の起床介助や夕方の時間帯は希望が集中しやすいようです。

ヘルパーさんが増やしにくいと、ご家族に何が起きる?

訪問介護の回数を思うように増やせないと、その分の負担は、どうしてもご家族に寄ってきがちです。よくうかがうのは、こんな場面です。

  • ベッドから起き上がる、立ち上がるときの介助を、毎回ご家族が支えている
  • トイレまでの移動に付き添い、夜中も何度も起こされてしまう
  • 入浴やおむつ交換で、腰や腕に負担がかかっている

ここで大切にしたいのは、「人手が足りないなら、家族がもっと頑張るしかない」と抱え込まないことです。先輩から教わったのですが、在宅介護は“人の手”と“道具の力”の両方で支えるもの。ヘルパーさんの回数を増やしにくい今だからこそ、福祉用具が担える部分を見直すと、ご家族の体も気持ちもずいぶん楽になることがあります。

福祉用具は「人手の代わり」にはなりませんが、負担を分け合えます

誤解のないようにお伝えすると、福祉用具はヘルパーさんの専門的なケアの代わりになるものではありません。ただ、「毎回、人が支えていた動き」を道具が肩代わりしてくれる場面は、思っている以上に多いのです。介護保険でレンタルできる用具を中心に、いくつかご紹介します。

起き上がり・立ち上がりの負担を減らす

電動の介護ベッドは、背もたれや高さをボタンで調整できます。起き上がりの介助が減るだけでなく、ベッドの高さを立ち上がりやすい位置に合わせられるので、ご本人が自分の力を使いやすくなることがあります。ベッド脇の手すり(付属品)を組み合わせると、夜間にご本人が一人で立つときの支えにもなります。

移動・トイレの付き添いを軽くする

歩行器や、室内用の手すり、車椅子などをうまく使うと、移動の付き添いがぐっと楽になる場合があります。夜間のトイレが大変なときは、ベッドのそばに置けるポータブルトイレという選択肢もあります。わたしが担当させていただいたお客様の中には、これで夜中の起こされる回数が減り、「久しぶりに眠れた」とご家族がほっとされた方もいらっしゃいました。

入浴・移乗の腰への負担を守る

入浴補助用具(シャワーチェアなど)や、体を移す動作を助ける移乗用のボード、床走行式のリフトなど、介助する側の腰を守る用具もあります。介護は長く続くもの。ご家族自身が腰を痛めてしまうと、介護そのものが立ち行かなくなってしまいます。

どの用具が合うかは、ご本人の要介護度やお体の状態、お住まいの間取りによって変わります。数字や品目だけで決めず、まずは「どの動きが一番つらいか」を教えていただくところから始めています。

千葉市で「まず相談する先」を知っておくと安心です

訪問介護を組みづらいときこそ、ケアプラン全体を一緒に考えてくれる存在が心強いです。千葉市にお住まいなら、お近くの地域包括支援センターや、担当のケアマネージャーさんが最初の窓口になります。要介護認定を受けている方は、ケアマネージャーさんが訪問介護・デイサービス・福祉用具などを組み合わせて、無理のないプランを提案してくれます。

現場でよくいただくご質問なのですが、「福祉用具って、ケアマネさんを通さないと借りられないの?」というもの。要介護認定をお持ちの場合は、原則ケアマネージャーさんの計画に位置づけていただく形になります。まだ認定を受けていない、どこに相談すればいいか分からない、という段階でも、地域包括支援センターに一度ご連絡いただければ、流れをご案内してもらえます。

なお、介護保険の細かな要件や、サービスの支給限度額といった制度の詳しい部分は、市区町村の窓口や担当のケアマネージャーさんによってご案内が異なる場合があります。具体的な手続きは、お住まいの自治体の窓口や専門家にご確認いただくのが確実です。

「人が足りない」時代を、道具と地域で分け合う

ヘルパーさんの不足は、ご家族の努力不足では決してありません。社会全体の課題であり、だからこそ、使える制度や道具を上手に取り入れて、負担を少しずつ分散していくことが大切だと感じています。

  • つらい動きを言葉にして、ケアマネージャーさんに共有する
  • 福祉用具で肩代わりできる介助がないか見直す
  • ご家族だけで抱えず、地域包括支援センターなど相談先とつながっておく

ご家族の暮らしが少しでも穏やかになるよう、わたしたちは千葉県で35年お手伝いしてきました。「訪問介護がなかなか増やせなくて不安」「この動きだけでも楽にできないかな」といったご相談も、いつでもお寄せください。一緒に考えていきましょう。

参考:介護ニュースJoint

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