有料老人ホームの入居費が高騰|千葉で在宅介護を長く続ける福祉用具の備え

こんにちは、シルバーとっぷの雲居です。千葉市を中心に、ご家族のもとへ福祉用具のご相談にうかがっている福祉用具専門相談員です。

先日、介護の情報サイトで「有料老人ホームの入居時費用が高騰している」というニュースを見かけました。読んでいて、「これはご家族が不安になる話だな」と感じたので、今日は千葉の現場からの目線で、少しかみくだいてお話ししてみたいと思います。

まず、どんなニュースだったのか

介護ニュースJointの記事(2026年9月7日)によると、有料老人ホームの入居時費用が全体的に上がってきているそうです。記事で紹介されていた調査(LIFULL介護による調査)では、東京の入居時費用の相場は1001万円で、8年前とくらべておよそ300万円ほど上がったと書かれていました。

近隣エリアも上昇傾向で、記事では8年前との比較として神奈川県が13.7%増、そして千葉県も11.1%増と紹介されていました。月額費用のほうも、東京では14.7%増でおよそ29万7千円台になっているとのことです。値上がりの理由としては、地価や建築費の高騰、人件費・食材費・光熱費の上昇、価格帯の高いホームが新しく増えていることなどが挙げられていました。

数字はあくまで記事に載っていた目安ですし、施設によって金額は大きく変わります。詳しい費用や地域ごとの相場は、お住まいの自治体の窓口や、施設に直接ご確認いただくのが確実です。わたしも最初にこうした数字を見たときは、「そんなに違うんだ」と正直びっくりしました。

千葉のご家族から、よくいただく声

現場でよくいただくご質問なのですが、「親の介護が始まったら、いずれは施設に入れるものだと思っていたけれど、費用を調べて驚いた」というお声は本当に多いです。特に、東京にお勤めのお子さんが、千葉の親御さんの介護を考え始めるケースでは、「都内は高いから、実家のある千葉で」と考えられる方もいらっしゃいます。

もちろん、施設という選択が必要になる場面はあります。でも、費用の話を入り口に、「じゃあ、住み慣れた自宅でもう少し暮らし続けるには、何ができるだろう」と考えるご家族も増えている実感があります。今日はその「在宅を長く、安全に続ける」ための備えのお話をさせてください。

在宅介護を支える福祉用具という選択肢

施設に入らずご自宅で過ごすとき、ご家族がいちばん心配されるのは「転ばないか」「お風呂やトイレは大丈夫か」「介護する側の体がもつか」という点だと思います。介護保険を使った福祉用具レンタルは、こうした不安を少しずつ減らしてくれる、心強い味方です。

転倒を防ぐための備え

ご高齢の方の在宅生活で、いちばん気をつけたいのが転倒です。目安として、次のような用具がよくご相談にあがります。

  • 手すり(工事不要の据え置き型もあります。玄関の上がり framや廊下、ベッドのそばなどに)
  • 段差解消のスロープ(玄関や部屋の間の小さな段差に)
  • 歩行器や杖(お体の状態に合わせて種類を選びます)

「ちょっとした段差」でつまずく方は本当に多いので、環境を整えるだけで暮らしの安心感がぐっと変わることがあります。

お風呂・トイレまわりの備え

入浴や排泄は、ご本人の尊厳にもかかわる大切な場面です。だからこそ、無理をして事故につながる前に用具を取り入れておきたいところです。

  • 入浴補助用具(シャワーチェアや浴槽内で使う手すりなど。多くは購入対象の品目です)
  • ポータブルトイレ(夜間の移動が不安な方に。こちらも購入対象です)

入浴補助用具やポータブルトイレは、レンタルではなく「特定福祉用具販売」という購入の仕組みになることが多いです。わたしも最初は「レンタルできるものと買うものがあるの?」と混乱したので、ここはケアマネさんや相談員に気軽に聞いていただいて大丈夫です。

介護する側の負担を減らす備え

在宅を長く続けるには、実は「介護する側」の体を守ることがとても大事です。介護ベッドは、ご本人の起き上がりを助けるだけでなく、高さを調整することで介助するご家族の腰の負担も軽くしてくれます。ベテランの先輩によると、「介護する人が倒れてしまっては在宅は続かない」とのことで、わたしも訪問のたびに実感しています。

現場でのひとこま

先日、お客様のお宅にうかがった時のことです。ご家族が「施設の費用を調べたら思ったより高くて、しばらくは家で診ようと決めたんです」とお話しくださいました。そこで、玄関の手すりと介護ベッド、それから浴室の入浴補助用具をご提案し、実際に使い方をお試しいただきました。ご本人が「これなら自分でお風呂に入れそう」と表情がやわらいだのが印象的で、わたしも胸が温かくなりました。(個人が特定される情報はぼかしてご紹介しています。)

在宅か施設かは、一人で決めなくて大丈夫

費用のニュースを見ると、「在宅で頑張らなきゃ」と気負ってしまうご家族もいらっしゃいます。でも、在宅と施設のどちらがよいかは、ご本人の状態やご家族の状況によって本当にさまざまです。無理をして在宅を続けた結果、介護する方が心身ともに疲れきってしまう…というのは、いちばん避けたいことです。

ケアマネージャーさんからもよく相談を受けるのですが、こうした判断はぜひケアマネさんやかかりつけの主治医と一緒に考えてみてください。お金の面でも、高額介護サービス費や各種の制度で負担が軽くなる場合があります。制度の細かい適用については、お住まいの自治体の窓口や専門家にご確認いただくのがいちばん安心です。

千葉市にお住まいの方であれば、まずはお近くの地域包括支援センターに相談してみるのも一つの方法です。「何から手をつけていいか分からない」という段階でも、話を聞いてもらえる場所があります。

まとめ

有料老人ホームの費用が上がっているというニュースは、ご家族にとって不安な話題かもしれません。でも見方を変えれば、「住み慣れた家でどう暮らし続けるか」を考えるよいきっかけにもなります。福祉用具は、そのための頼れる選択肢の一つです。

わたしが担当させていただいたお客様の中には、福祉用具をうまく取り入れて、思っていたよりずっと長く在宅での暮らしを続けられた方もいらっしゃいます。ご家族の暮らしが少しでも穏やかになるよう、わたしたちは千葉県で38年お手伝いしてきました。ご不安なことがあれば、いつでもご相談ください。一緒に考えていきましょう。

雲居 愛(くもい あい)/ 株式会社シルバーとっぷ 在宅営業部 福祉用具専門相談員。千葉県生まれ。千葉県内の大学で社会福祉を学び、2024年シルバーとっぷ入社。現在は千葉市を中心にご家族のもとへ訪問し、福祉用具の選定やご相談を担当。趣味は読書と犬の散歩。

参考:介護ニュースJoint

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