こんにちは、シルバーとっぷの雲居 愛です。
市川市は多様な住環境が共存する街です。今回は特に対照的な二つのエリア——埋立地の臨海部に広がる行徳地区と、台地の上に広がる国府台地区——について、それぞれの住環境に合った福祉用具の選び方をお伝えします。
行徳地区——1970〜80年代開発の埋立地マンション群
行徳地区(行徳・南行徳・妙典)は、東京湾の埋立地に東京メトロ東西線が延伸されたことで1970〜80年代に大規模開発されたエリアです。分譲・賃貸マンションが密集し、駅周辺は商業施設も充実しています。
開発当時に入居した30〜40代の世帯主は、現在60〜70代後半になっています。特に1970〜80年代初頭に建設された「旧・行徳マンション」と呼ばれる古い中低層マンションでは、高齢住民が多く集中しています。
行徳地区のマンションで在宅介護を考える際に直面する主な課題:
- エレベーターの内寸が小さい:1970〜80年代建設のマンションのエレベーターは内寸幅100〜110cm程度のことが多く、標準的な車椅子(幅63cm)でギリギリ
- 住戸内の廊下幅:古いマンションでは廊下幅75〜80cm程度のことも
- バスルームの狭さ:1970〜80年代のマンションはユニットバスが小さい場合があり、入浴補助用具の設置に工夫が必要
- マンション管理組合の規則:共用部(廊下・エレベーター内)への福祉用具の一時保管が制限される場合がある
(出典:千葉県「高齢社会対策」 https://www.pref.chiba.lg.jp/kourei/seisaku/)
行徳マンションでの車椅子・歩行補助具の選び方
行徳地区のマンションで福祉用具を選ぶ際は、実際の設置環境の計測が欠かせません。訪問時に必ずメジャーを持参し、以下を実測します:
- エレベーターの扉幅・内寸幅・内寸奥行き
- 玄関廊下から各居室への廊下幅
- 浴室入口の扉幅
- 玄関の段差高さ
計測結果を踏まえた機種選定ポイント:
行徳マンションに対応しやすい福祉用具の例
- コンパクト型自走用車椅子(幅55〜58cm):狭いエレベーター内でも回転しやすい
- 介助型車椅子(幅55cm前後):介助者が後ろから押す設計で小型・軽量
- 折りたたみ式歩行器:使用しないときに折りたたんでコンパクトに収納
- 突っ張り型手すり:壁固定不要で住戸内の任意の場所に設置可能
国府台地区——高台の旧住宅地、段差・坂道が多い環境
国府台(こうのだい)は市川市北部の台地上に広がる旧来の住宅地です。かつて軍の施設(国府台陸軍衛戍病院など)があったエリアで、戦後は住宅地として発展しました。国府台に続く里見公園は江戸川を見下ろす高台にあり、美しい景観が有名です。
国府台地区の住環境の特徴:
- 高低差がある地形:台地から低地へ向かう急勾配の坂道が随所にある
- 古い一戸建て住宅が多い:昭和30〜50年代建設の木造・RC造住宅が中心
- 敷地内の段差:門から玄関への石段・庭の段差が多い
- 狭い路地:大型車両でのアクセスが難しいエリアも
国府台で訪問する際、わたしが特に注目するのは「アプローチの危険度」です。玄関に至るまでの道——門から玄関扉まで——に段差や傾斜があると、雨の日・夜間の移動が特に危険になります。
国府台の屋外段差・坂道への対策
国府台のような高台住宅地では、屋外の安全対策が特に重要です。
- 屋外用スロープ:門から玄関への石段や段差にスロープを設置(介護保険の住宅改修として工事も可能)
- 屋外対応の四点杖・歩行補助つえ:坂道では先端のゴムが重要、定期交換が必要
- 手すりの外部設置:玄関アプローチへの手すり設置(住宅改修・介護保険で最大20万円)
また、雨の日は地面が滑りやすく転倒リスクが著しく上がります。雨天時の外出を控えるライフスタイルの変更と、どうしても外出が必要な場合の安全対策を組み合わせて考えることが大切です。
国府台病院(国立病院機構)との連携
国府台地区には独立行政法人国立病院機構 千葉医療センター(旧・国府台病院)があります。精神科・神経内科・循環器科など幅広い診療科を持つ地域の中核病院です。
認知症・神経疾患などを専門とする病院でもあり、認知症高齢者のご家族からのご相談では、同病院での診察と並行して在宅での環境整備を行うケースも多くあります。
認知症の方が在宅で安全に過ごすための環境整備として:
- 徘徊感知センサー:玄関・窓に設置して感知すると家族に通知(介護保険レンタル対象)
- ベッドセンサー:ベッドからの離床を感知して通知
- 手すりの全室設置:居場所の変化に対応した動線整備
(出典:国立病院機構 千葉医療センター https://chiba.hosp.go.jp/)
よくあるご質問
まとめ
- 行徳地区は埋立地マンション群でエレベーター内寸・廊下幅の実測が必須
- コンパクト型車椅子(幅55cm以下)が行徳マンションでの移動に対応しやすい
- 国府台は高台住宅地で屋外の坂道・段差対策が最優先課題
- 国立病院機構千葉医療センター(旧国府台病院)との多職種連携に対応
- 認知症の方には徘徊感知センサー(介護保険レンタル)が有効
- シルバーとっぷは行徳・国府台を含む市川市全域に対応
行徳と国府台——正反対の住環境でも、それぞれの特性に合った最適な福祉用具選定ができます。ぜひお気軽にご相談ください。
市川市行徳・国府台の福祉用具レンタルはシルバーとっぷへ。住環境に合わせた最適なご提案をします。
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参考にした情報
- 国立病院機構 千葉医療センター https://chiba.hosp.go.jp/ (2026年6月時点)
- 千葉県「高齢社会対策」 https://www.pref.chiba.lg.jp/kourei/seisaku/ (2026年6月時点)
- 市川市「介護保険」 https://www.city.ichikawa.lg.jp/wel04/ (2026年6月時点)
著者:雲居 愛(くもい あい)
株式会社シルバーとっぷ 在宅営業部 福祉用具専門相談員。千葉県生まれ。2024年シルバーとっぷ入社。趣味は読書と犬の散歩。
※本記事の情報は2026年6月時点のものです。最新情報は各関係機関の公式サイトをご確認ください。
