有料老人ホームに登録制が導入へ|親の施設選びでご家族が知っておきたいこと

こんにちは、シルバーとっぷの雲居です。本日2026年8月17日、ケアニュース(シルバー産業新聞)で「有老ホーム登録制 政省令で対象・基準具体化へ」という記事を見かけました。改正された老人福祉法にもとづいて、有料老人ホームに新しい『登録制』が導入されるという内容です。少しかたいテーマに聞こえるかもしれませんが、じつはこれから親御さんの住まいを考えるご家族にとって、知っておくと安心できるお話だと感じました。今日はこのニュースを入口に、ご家族目線でかみくだいてみたいと思います。

まず、どんなニュースなの?

元記事によると、改正老人福祉法によって、有料老人ホームに新たな登録制度が導入されます。対象になるのは『中重度の要介護者など、特に保護の必要性が高い人』が入居するホームで、都道府県知事への登録が義務づけられるとのことです。住宅型・介護付きのどちらも対象で、いま運営されているホームの大半が登録の対象になると見込まれている、と書かれていました。

施行の時期は『公布後2年以内の予定』とされており、今すぐ何かが変わるわけではありません。制度の細かい基準は、これから政令・省令で具体化されていく段階です。わたしも最初にこの記事を読んだときは『登録制って何が変わるの?』と正直ピンときませんでした。同じように感じたご家族もいらっしゃると思うので、順番に整理していきますね。

「登録制」ってどんな仕組み?

都道府県への登録が義務に

これまでも有料老人ホームには届け出の仕組みがありましたが、今回は保護の必要性が高い方が住むホームについて、知事への『登録』が義務になります。元記事では、登録は5年ごとの更新制で、基準に違反した場合には改善命令や事業の制限・停止、登録の取り消しといった対応があり、取り消された事業者は原則5年間は再登録できない、と説明されていました。

むずかしい言葉が続きますが、ざっくり言うと『一定のルールを守っているかを、行政が定期的にチェックする仕組みが強くなる』というイメージです。ご家族にとっては、施設選びの目安がひとつ増える、と受け止めていただくとよいのかなと思います。

「囲い込み」を防ぐルールも

個人的にご家族にお伝えしたいと思ったのが、いわゆる『囲い込み』への対策です。元記事によると、特定のサービス事業者を利用することを入居の条件にすることが禁止され、利用者が自由にサービスを選べる権利が守られる方向だと書かれていました。

あわせて、新しい相談支援『登録施設介護支援』という仕組みも創設され、そのケアマネジメントには利用者負担(原則1割)が導入される見通しとのことです。制度の細部はこれから決まっていく部分なので、ここでは『そういう方向で議論が進んでいる』という範囲でご紹介しておきますね。

ご家族にとって、何が変わりそう?

わたしは福祉用具の専門相談員なので、施設の制度そのものを判断する立場ではありません。ただ、現場でご家族から『施設に移るとき、いま借りている福祉用具はどうなるの?』『どこを見て選べばいいの?』というご相談は本当によくいただきます。そうしたご家族目線で、今回のニュースから読み取れそうなポイントを3つに整理してみました。

  • 施設を見極める材料が増える:登録の有無や更新の状況が、ホームを比べるときのひとつの目安になりそうです。
  • サービスを自分たちで選びやすくなる:囲い込みが禁止される方向なので、『この施設に入るならこの事業者しか使えない』という縛りが弱まる可能性があります。
  • 相談支援に費用が関わる場合がある:新しい相談支援には利用者負担が導入される見通しのため、費用面も含めて確認しておくと安心です。

ただ、これらはあくまで元記事から読み取れる範囲のお話で、実際の運用は施行時期や自治体によって変わってきます。制度の正確な内容や、千葉市・千葉県での具体的な取り扱いについては、お住まいの市区町村の窓口や、地域包括支援センター、そして法律の専門家にご確認いただくのが確実です。わたしも制度の細かい解釈を断定することはできないので、迷ったときは『まず窓口に聞いてみましょう』とお伝えしています。

施設を考え始めたご家族へ、今できること

制度が本格的に動き出すのは少し先ですが、『そろそろ施設も考えたほうがいいのかな』というご家族が、今のうちにできる準備もあります。わたしが担当させていただいたお客様の中には、在宅で頑張りながら、少しずつ施設の情報も集めていらっしゃる方が多くいます。

1. 在宅を続ける間の環境を整える

施設を検討している時期でも、ご自宅での生活は続きます。転倒が心配なら手すりや歩行器、夜のトイレが不安ならポータブルトイレなど、その時々に合った福祉用具でご本人とご家族の負担を軽くできることが多いです。福祉用具は介護保険を使ってレンタルできるものもあり、状態に合わせて交換もできます。目安として、要介護度によって借りられる品目が変わってきますので、ケアマネージャーさんと相談しながら選んでいくと安心です。

2. ケアマネージャーさんと情報を共有する

ケアマネージャーさんは、地域の施設情報にも詳しい心強い存在です。現場でよくいただくご質問なのですが、『施設に移るときレンタル中の福祉用具はどうなるの?』という点は、事前にケアマネさんとわたしたち相談員が連携しておけば、返却や手配の段取りをスムーズに進められます。あわてず動けるよう、早めに『施設も視野に入れている』とひと言共有しておくのがおすすめです。

3. 見学では「暮らしぶり」を見る

先輩から教わったのですが、施設選びで大切なのは、パンフレットの数字だけでなく、実際に足を運んで空気を感じることだそうです。スタッフさんの声かけの様子、居室の広さ、共用スペースの雰囲気など、ご本人がその場でどう過ごせそうかを想像してみてください。千葉市内でも施設によって雰囲気はさまざまで、同じ区の中でも印象が大きく違うことがあります。可能なら複数を見比べてみると、ご家族の納得感がぐっと高まります。

まとめ

今回の登録制は、ご本人が安心して暮らせる住まいを守るための仕組みづくり、と受け止めると分かりやすいかもしれません。細かいルールはこれから決まっていくので、続報を気にかけつつ、まずは今の暮らしを整えることから始めていただければと思います。制度や費用の正確なところは自治体の窓口や専門家へ、身体の状態に関わることは主治医の先生へご相談くださいね。

ご家族の暮らしが少しでも穏やかになるよう、わたしたちは千葉県で35年お手伝いしてきました。施設への移行や、在宅を続けるための福祉用具のことなど、ご不安なことがあれば、いつでもご相談ください。一緒に考えていきましょう。

雲居 愛(くもい あい)/ 株式会社シルバーとっぷ 在宅営業部 福祉用具専門相談員。千葉県生まれ。千葉県内の大学で社会福祉を学び、2024年シルバーとっぷ入社。現在は千葉市を中心にご家族のもとへ訪問し、福祉用具の選定やご相談を担当。趣味は読書と犬の散歩。

参考:ケアニュース by シルバー産業新聞

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