こんにちは、シルバーとっぷの雲居です。千葉市を中心に、福祉用具専門相談員としてご家族のお宅へうかがっています。
先日、こんなニュースが目にとまりました。厚生労働省が2026年8月21日に出した通知(介護保険最新情報 Vol.1537)で、市区町村が行う「地域支援事業」の実施要綱が見直され、家族を介護する人への支援を広げる方向が示された、というものです。ケアマネタイムスなどの専門メディアでも取り上げられていました。
制度の名前だけ聞くと少し難しそうですよね。わたしも最初は「地域支援事業…?」と身構えてしまいました。でも中身は、まさに親の介護が始まったばかりのご家族に関わってくる話です。今日はこのニュースを入口に、介護する側のご家族を支える仕組みについて、現場目線でお伝えできればと思います。
今回のニュースで何が見直されたの?
今回の通知で触れられている見直しのポイントは、報道によると主に次のような内容です。
- 介護情報利活用事業の創設(利用者さんの情報を関係者で共有・活用しやすくする基盤づくり)
- 生活支援体制整備の相談支援連携体制の拡充
- 任意で行う家族介護支援事業の再編・充実
- 「通いの場」への参加目標値の更新
このうち、ご家族に一番関わってくるのが「家族介護支援事業の再編・充実」の部分です。つまり、介護される方だけでなく、介護する側のご家族を支えるメニューを整えていきましょう、という流れが示された、と受け止めています。
細かい運用は、これから各市区町村が具体化していく部分です。制度改正の詳しい適用時期や、お住まいの地域でどのメニューが受けられるかは、必ずお住まいの市区町村の窓口や地域包括支援センターにご確認くださいね。
そもそも「地域支援事業」って何ですか?
現場でよくいただくご質問なのですが、「地域支援事業」という言葉自体、あまり耳なじみがないですよね。
ざっくりお伝えすると、これは市区町村が主体となって行う、介護保険の中の地域向けの取り組みのことです。要介護認定を受けた方が使うサービスとは別に、「介護が重くならないようにする予防」「地域で高齢者を支える仕組みづくり」「そして介護する家族への支援」などが含まれています。
わたしも制度を勉強し始めたころは、要介護認定のサービスとの区別がつかず、正直かなり混乱しました。ベテランの先輩によると、「介護される本人だけでなく、その周りを地域ぐるみで支えるための土台」と考えると分かりやすいそうです。今回のニュースは、その土台の中の「家族を支える部分」に光が当たった、というイメージです。
介護する家族を支える、という視点
親の介護が始まると、多くのご家族が「自分がなんとかしなければ」と一人で抱え込みがちです。わたしが担当させていただいたお客様の中にも、お仕事をしながら親御さんの介護を続け、気づいたら心も体もぎりぎり、という方がいらっしゃいました。
今回の見直しでは、家族介護者向けの相談の受け皿や、介護する人同士がつながれる場づくりを充実させていく方向が示されています。介護の悩みは、同じ立場の人に話せるだけでずいぶん軽くなるものです。「うちだけじゃなかったんだ」と思えることが、続けていくうえで大きな支えになります。
先輩から教わったのですが、介護は「がんばりすぎない工夫」がとても大切だそうです。制度としても、介護する側を支える方向に少しずつ動いているのは、ご家族にとって心強いニュースだと感じています。
千葉市にお住まいなら、まずは地域包括支援センターへ
「じゃあ、うちの地域では何が使えるの?」と気になった方は、まずお住まいのエリアの地域包括支援センターに相談するのがおすすめです。
千葉市の場合は、中央区・花見川区・稲毛区・若葉区・緑区・美浜区の6区それぞれに、担当エリアごとの窓口があります。地域包括支援センターは、介護保険の入口であると同時に、介護する家族の相談も受けてくれる場所です。「介護教室のようなものはありますか」「家族が集まれる会はありますか」と、遠慮なく聞いてみてください。
介護のサービスは、待っているだけでは情報が届きにくいのが正直なところです。目安として、制度は毎年少しずつ見直されていくので、「前に聞いたときはなかった支援が、今は始まっている」ということも起こります。定期的に窓口とつながっておくと安心です。
福祉用具でも、ご家族の負担は軽くできます
制度による支援と合わせて、わたしたち福祉用具専門相談員がお手伝いできることもあります。それは、日々の介助そのものの負担を、道具で軽くするという視点です。
たとえば、高さを調整できる介護ベッドは、抱え起こす介助の腰への負担をやわらげます。手すりやスロープを一か所整えるだけで、転倒の不安が減り、見守るご家族の気持ちもずいぶん楽になります。「介護する人を支える」というのは、制度の話だけではなく、こうした暮らしの中の小さな工夫の積み重ねでもあると、現場でいつも感じています。
どんな福祉用具が合うかは、お一人おひとりの状態や住まいによって変わります。ケアマネージャーさんからもよく相談を受けるのですが、「まず何を揃えればいいか分からない」という段階でも大丈夫です。一緒に、暮らしに合った形を考えていきましょう。
まとめ
今回の地域支援事業の見直しは、介護される方だけでなく、介護する側のご家族も支えていこうという流れを示すニュースでした。制度の細かい中身はこれから各自治体で具体化されていきますので、詳しくはお住まいの市区町村の窓口や地域包括支援センター、そして担当のケアマネージャーさんにご確認ください。
ご家族の暮らしが少しでも穏やかになるよう、わたしたちは千葉県で35年お手伝いしてきました。福祉用具のことはもちろん、「どこに相談したらいいか分からない」というご不安も、いつでもご相談くださいね。
参考:ケアマネタイムス
