100歳以上が初めて10万人超え|長寿時代の在宅介護で家族が備えたいこと

こんにちは、シルバーとっぷの雲居です。敬老の日を前に、ちょっと明るいニュースが飛び込んできました。厚生労働省の集計で、全国の100歳以上の高齢者が10万7677人となり、統計を取り始めてから初めて10万人を超えたそうです。前の年より約7900人増え、なんと56年連続の増加とのこと。女性が全体の約87.6%を占めていて、国内最高齢は京都市の114歳の女性だと報じられています。(出典:nippon.com、2026年9月15日)

訪問先でこのお話をすると、「うちのおばあちゃんもがんばってるものねぇ」と笑顔になるご家族が多いんです。長生きは、本当に喜ばしいことですよね。ただその一方で、わたしが現場でよく感じるのは、「長く生きる」ということは「介護と付き合う時間も長くなる場合がある」ということでもあります。今日はこのニュースを入口に、人生100年時代にご家族が今から備えておきたいことを、福祉用具の目線でお話しさせてください。

「長寿」は嬉しい。でも介護期間は長くなることも

先輩から教わったのですが、以前は「介護が必要になっても数年」というイメージを持たれるご家族が多かったそうです。ところが最近は、80代・90代になっても元気に自宅で過ごされる方が増え、そのぶん介護と向き合う期間も長くなる傾向があると言われています。

期間が長くなるということは、ご本人の身体の状態も少しずつ変わっていくということです。今は杖で歩けている方が、数年後には歩行器や車椅子が必要になる、という変化も珍しくありません。だからこそわたしは、「今ちょうどいい道具」だけでなく、「これから先を見据えた備え」を一緒に考えることが大切だと感じています。

大事なのは「頑張りすぎない」環境づくり

長い在宅介護を穏やかに続けるコツは、ご本人もご家族も「頑張りすぎない」ことだと、ベテランの先輩もよく話しています。気合いや根性で乗り切ろうとすると、どこかで息切れしてしまいます。福祉用具は、その「頑張り」を道具に肩代わりさせて、ご家族の腰やこころを守るためのものなんです。

長寿時代に備えたい、3つの視点

現場でよくいただくご質問なのですが、「元気なうちは何もしなくていいですよね?」と聞かれることがあります。もちろん無理に道具を増やす必要はありません。ただ、次の3つの視点を頭の片隅に置いておくと、いざという時に慌てずにすむことが多いです。

  • 転ばない環境づくり:高齢になると、ちょっとした段差や滑りが大きなケガにつながる場合があります。手すりや段差解消スロープは、工事をしなくてもレンタルで備えられるものがあります。
  • 身体の変化に合わせられる道具選び:介護ベッドや車椅子は、レンタルなら状態に合わせて交換や調整がしやすいのが特長です。買い切りではなく「借りて合わせていく」という考え方も選択肢になります。
  • ご家族の負担を減らす視点:立ち上がりや移動のたびに抱えていると、支えるご家族の腰を痛めてしまうことがあります。手すりやリフトなどで「抱えない介護」に近づけると、介護する側も長く続けやすくなります。

数字の目安として、福祉用具のレンタルは介護保険が使える場合、だいたい月々の自己負担が数百円〜千数百円程度からというものも少なくありません。ただし、これは要介護度や品目、負担割合によって変わりますので、詳しくはケアマネージャーさんにご確認いただくのが安心です。わたしも最初は「レンタルってこんなに気軽に始められるんだ」と驚いた記憶があります。

千葉県でも進む高齢化。地域の窓口を頼ってください

今回のニュースでは、人口10万人あたりの100歳以上の方が最も多いのは島根県、最も少ないのは埼玉県で、地域によって差があることも紹介されていました。都市部と地方で暮らし方や介護環境が違うのは、わたしも千葉県内を訪問していて日々感じるところです。

千葉市を中心とした千葉県内でも、高齢化は着実に進んでいます。マンションのお宅もあれば、坂道の多い戸建てのお宅もあり、同じ「歩行を支える」でも最適な道具は一軒一軒ちがいます。わたしが担当させていただいたお客様の中には、「親が100歳まで元気でいてくれたのは嬉しいけれど、自分たちも歳をとってきて…」と、いわゆる老老介護のご不安を口にされる方もいらっしゃいました。そんな時こそ、ご家族だけで抱え込まず、地域の力を借りていただきたいのです。

まずは地域包括支援センターへ

「何から始めればいいの?」と迷われたら、お住まいの地域包括支援センターが心強い相談窓口になります。介護保険の申請やケアマネージャー探しの入口にもなりますし、無料で相談できます。制度の細かい部分や自治体独自の支援については、各市区町村の窓口や専門家にご確認くださいね。わたしたち福祉用具専門相談員も、道具選びの部分ではいつでもお手伝いできます。

100歳以上が10万人を超えるこの時代。せっかく長生きしてくださる親御さんとの時間を、少しでも穏やかに、笑顔で過ごしていただけたらと願っています。ご家族の暮らしが少しでも穏やかになるよう、わたしたちは千葉県で38年お手伝いしてきました。ご不安なことがあれば、いつでもご相談ください。

参考:nippon.com

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