こんにちは、シルバーとっぷの雲居 愛です!
「寝たきりの親に床ずれができてしまわないか心配」「どんなマットを選べばいいかわからない」——在宅介護を始めたご家族から、こうしたご相談をいただくことがよくあります。
床ずれ(褥瘡)は長時間同じ体位でいることで皮膚や皮下組織に生じる状態で、予防のためのマット選びは在宅介護の重要なポイントのひとつです。この記事では、床ずれ防止マットの種類・違い・選び方について解説します。
※本記事は医療アドバイスを目的としたものではありません。床ずれの治療・医学的判断については、担当の医師や看護師にご相談ください。
床ずれ防止マットとは
床ずれ防止用具(床ずれ防止マット)とは、長時間同じ体位で寝ているときに生じる圧迫・ずれ・摩擦などの負担を分散・軽減することを目的とした特殊寝台用マットレスです。
身体の一部に圧力が集中し続けると血流が悪くなり、皮膚や組織にダメージが生じることがあります。床ずれ防止マットは体圧を広い面積に分散させることで、その負担を和らげる働きをします。
(出典:厚生労働省「福祉用具貸与・特定福祉用具販売」 https://www.mhlw.go.jp/stf/seisakunitsuite/bunya/hukushi_kaigo/kaigo_koureisha/yougu/index.html)
マットの種類と違い
床ずれ防止マットは大きく3種類に分けられます。それぞれに特徴があり、利用者の状態に合わせて選ぶことが大切です。
| 種類 | 仕組み | 向いている状態の目安 | 注意点 |
|---|---|---|---|
| エアマット(動的エアマット) | 空気セルが交互に膨らんだりしぼんだりして体圧を分散 | 体位変換が難しい方・リスクが高めの方 | モーター音が発生する場合あり。空気圧の調整が必要 |
| ウレタンマット(静的フォームマット) | ウレタンフォームの形状・密度で体圧を分散 | 体位変換がある程度できる方 | 洗いにくいものもある。へたりが生じることがある |
| 自動体位変換マット | エアセルが自動的に膨らみ・しぼみを繰り返し、体位を少しずつ変える | 頻繁な体位変換が困難な方・介護負担を減らしたい場合 | 自動体位変換は補助的なもの。人による確認は引き続き必要 |
エアマット(動的エアマット)
空気を使ったセル(袋)が交互に膨らんだりしぼんだりすることで、身体が当たる部位を少しずつ変えて体圧を分散させます。専用のポンプ(コンプレッサー)が必要で、設定した体重や体型に合わせて空気圧を調整することが大切です。エアセルの数・配列・切り替えの速さによって製品のグレードが異なることが多いです。
ウレタンマット(静的フォームマット)
特殊なウレタンフォームを使い、身体の形状に沿って圧力を分散させます。動的なエアマットと比べてシンプルな構造で、モーター音もなく比較的静かに使えます。密度・硬さ・表面構造によって体圧分散の程度が異なります。体位変換がある程度自分でできる方や、リスクが比較的低い方に選ばれることが多いです。
自動体位変換マット
動的エアマットの機能に加え、エアセルが一定の周期で大きく膨らんだりしぼんだりすることで、身体の位置(体位)を自動的に少し変える機能を持つものです。介護者が頻繁に体位変換を行う負担を一部補助できることがあります。ただし、機械による自動体位変換はあくまで補助であり、人による定期的な確認や体位変換は引き続き必要です。
介護保険レンタルとしての扱い
床ずれ防止用具(マット)は、介護保険の「福祉用具貸与(レンタル)」の対象品目のひとつです。
| 項目 | 内容 |
|---|---|
| 対象要介護度 | 原則として要介護2以上 |
| 自己負担割合 | 月額レンタル料の1〜3割(所得に応じて異なります) |
| 例外給付 | 要支援・要介護1でも、医師の意見等で必要と認められた場合は利用できる場合あり |
要支援・要介護1の方は原則として対象外となりますが、疾患や身体状況により例外的に利用が認められることがあります。まずはケアマネージャーさんにご相談ください。
(出典:厚生労働省「福祉用具貸与・特定福祉用具販売」 https://www.mhlw.go.jp/stf/seisakunitsuite/bunya/hukushi_kaigo/kaigo_koureisha/yougu/index.html)
選定時のチェックポイント
床ずれ防止マットを選ぶ際は、以下のポイントを確認することをお勧めします。
1. 本人の体重・体型
製品によって推奨体重の範囲があります。エアマットは空気圧を体重に合わせて調整する必要があります。体重が適切な範囲に収まっているかを確認しましょう。
2. 体位変換の頻度・介護力
ご家族が定期的に体位変換できる環境かどうかも選定に影響します。介護する方の負担が大きい場合は、自動体位変換機能付きのマットが選ばれることがあります。
3. 皮膚の状態
皮膚の状態については、訪問看護師やかかりつけ医と相談しながら、マットの種類を選ぶことが大切です。専門職と連携して選定することをお勧めします。
4. 寝台(ベッド)との相性
床ずれ防止マットは、特殊寝台(介護ベッド)と組み合わせて使用することが多いです。背上げ機能を使う場合、マットの厚みや素材がベッドの動きに対応できるかを確認することが大切です。
5. 騒音・振動
エアマットや自動体位変換マットはコンプレッサーの音や振動が生じることがあります。ご本人が音に敏感な場合や、睡眠に影響することを懸念する場合は、静音設計の製品を選ぶことが多いです。
現場でのエピソード
あるご利用者のお宅に訪問した際、ご家族から「体位変換を2時間おきにやっているけれど、夜中は難しい」とご相談を受けました。昼間は家族が対応できても、夜間はどうしても体位変換の回数が減ってしまうとのことでした。
状況をケアマネージャーさんや訪問看護師さんと共有しながら、自動体位変換機能付きのエアマットへの変更を提案しました。「夜中に起きる回数が少し減った」とご家族がおっしゃっていたのを覚えています。マット一つで介護する側の負担が変わることを、改めて実感した経験でした。
よくあるご質問
参考にした情報
- 厚生労働省「福祉用具貸与・特定福祉用具販売」 https://www.mhlw.go.jp/stf/seisakunitsuite/bunya/hukushi_kaigo/kaigo_koureisha/yougu/index.html (2026年5月時点)
- 公益財団法人テクノエイド協会「福祉用具情報システム」 https://www.techno-aids.or.jp/ (2026年5月時点)
- 厚生労働省「介護保険制度の概要」 https://www.mhlw.go.jp/stf/seisakunitsuite/bunya/0000213177.html (2026年5月時点)
まとめ
- 床ずれ防止マットはエアマット・ウレタンマット・自動体位変換マットの3種類が主流
- 介護保険レンタルの対象で、原則要介護2以上の方が利用可能
- 選定は体重・体位変換の頻度・介護力・皮膚の状態・ベッドとの相性を確認する
- 自動体位変換マットはあくまで補助。人による確認と連携は欠かせない
- 医師や訪問看護師など専門職と連携して選定することが大切
「どのマットが合うかわからない」という場合は、ケアマネージャーさんや担当の訪問看護師さんと一緒にご相談いただくことをお勧めしています。わたしたちもご一緒に考えます。
千葉県で床ずれ防止マットのレンタル・相談をご検討中なら、創業35年の株式会社シルバーとっぷへ。お気軽にご相談ください。
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※本記事の情報は2026年時点のものです。最新の制度内容は厚生労働省または各自治体にご確認ください。床ずれ(褥瘡)の治療・予防については、担当医師・看護師にご相談ください。
