障害者控除と介護|要介護認定で受けられる税制優遇

こんにちは、シルバーとっぷの雲居 愛です!

「親が要介護認定を受けているのに、税金の優遇制度を何も使っていない」という方は意外と多くいらっしゃいます。実は、要介護認定を受けた方は障害者手帳がなくても、市区町村の申請で障害者控除を受けられる可能性があります。

障害者控除は確定申告で申告することで、所得税・住民税の負担が軽くなる制度です。控除額は一般障害者で27万円、特別障害者で40万円が目安です。介護をしているご家族の方は、ぜひ一度確認してみてください。

障害者控除とは

障害者控除は、本人または扶養している家族に一定の障害がある場合に、所得税や住民税の課税所得から一定額を差し引ける制度です。

通常は障害者手帳(身体障害者手帳・精神障害者保健福祉手帳・療育手帳)の交付を受けている方が対象ですが、市区町村長が認定した方も対象になります。この「市区町村長認定」の制度を使えば、要介護認定を受けた65歳以上の方が対象になる可能性があります。

(出典:国税庁「障害者控除」 https://www.nta.go.jp/taxes/shiraberu/taxanswer/shotoku/1120.htm

障害者控除対象者認定書の概要

障害者控除対象者認定書は、障害者手帳を持っていない方が障害者控除を申告するために使う書類で、市区町村が発行します。

認定書を取得するための主な要件は以下のとおりです(自治体によって基準が異なる場合があります)。

  • 原則として65歳以上の方
  • 要介護1以上の認定を受けている方(特別障害者の認定は要介護3〜4以上などが目安)
  • その他、市区町村が定める判断基準を満たす方

認定書は自動的に送られてくるわけではなく、ご本人またはご家族が申請しなければ発行されません。わたしが訪問するご家庭でも、この認定書の存在を知らずに数年間申告していなかったというケースを見かけることがあります。ぜひ積極的に確認してみてください。

市区町村への申請手順

  1. 市区町村の福祉担当窓口へ問い合わせる:「障害者控除対象者認定申請をしたい」と伝えます。
  2. 申請書を入手・記入する:窓口またはホームページから申請書を取得し、必要事項を記入します。
  3. 必要書類を添付する:要介護認定結果通知書・介護保険被保険者証などが必要なことが多いです(自治体により異なります)。
  4. 申請書を提出する:窓口または郵送で提出します。
  5. 認定書が発行される:審査後、「障害者控除対象者認定書」が交付されます。

申請は年末(12月)頃に行うと確定申告に間に合いやすいですが、年度途中でも申請できます。申請から発行まで数週間かかる自治体もあるため、早めの手続きをおすすめします。

控除額の目安

障害者控除の控除額の目安は以下のとおりです。

区分 所得税控除額(目安) 住民税控除額(目安)
一般障害者 27万円 26万円
特別障害者 40万円 30万円
同居特別障害者(扶養) 75万円 53万円

※控除額は税率に乗じた分が税負担の軽減額となります(所得税率20%の場合、27万円控除で約5.4万円の節税)。実際の節税額は所得・税率により異なります。

(出典:国税庁「障害者控除」 https://www.nta.go.jp/taxes/shiraberu/taxanswer/shotoku/1120.htm

確定申告での扱い

障害者控除を受けるには、確定申告書に障害者控除として記入する必要があります。

  • 本人が障害者控除の対象の場合:確定申告書の「障害者控除」欄に記入
  • 扶養している家族が対象の場合:扶養控除と合わせて申告(本人が確定申告書に記入)

給与所得者(サラリーマン)は、年末調整時に「給与所得者の扶養控除等(異動)申告書」に記入することで、確定申告なしに控除を受けられる場合もあります。

認定書は確定申告の際に添付は不要なことが多いですが、確認のために手元に保管しておきましょう。

よくあるご質問

Q
要介護1でも障害者控除を受けられますか?
A
自治体の基準によりますが、要介護1以上で認定される場合もあります。一般障害者に該当するか特別障害者に該当するかは要介護度・状態による判断になります。お住まいの市区町村窓口にご確認ください。
Q
障害者手帳を持っている場合は認定書は必要ですか?
A
障害者手帳がある場合はそちらで申告できるため、認定書は不要です。
Q
認定書の有効期限はありますか?
A
自治体によって異なります。毎年申請が必要な場合と、要介護認定の有効期間と連動する場合があります。発行された認定書に有効期限を確認してください。
Q
扶養していない場合でも控除は受けられますか?
A
本人が障害者である場合は、本人自身の確定申告で控除を受けられます。扶養していない場合は「扶養控除との合算」は受けられません。
Q
過去の年度分の申告は遡れますか?
A
申告期限から5年以内であれば更正の請求が可能です。認定書を過去にさかのぼって取得できるかは自治体に相談してみてください。

参考にした情報

まとめ

  • 要介護認定を受けた方は障害者手帳がなくても、市区町村の「障害者控除対象者認定書」で障害者控除を受けられる可能性がある
  • 控除額は一般障害者で27万円、特別障害者で40万円が目安
  • 申請は市区町村の福祉担当窓口
  • 認定書を取得したら確定申告または年末調整で申告する
  • 申請は自動ではないため、自分で手続きが必要

使えるはずの控除を使っていないのはとてももったいないことです。ぜひ一度、市区町村の窓口に相談してみてください。

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※本記事の情報は2026年時点のものです。税務上のご判断は税務署または税理士等の専門家にご相談ください。

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