こんにちは、シルバーとっぷの雲居 愛です!
浴室は家の中でも特に転倒・ヒートショックのリスクが高い場所です。「お風呂での事故が心配」とおっしゃるご家族は多く、介護リフォームの相談の中でも浴室に関するご相談は上位に入ります。
この記事では、安全な入浴環境をつくるための浴室リフォームのポイント——脱衣所・浴室の段差解消・手すりの設置・滑り止め床・浴室暖房・入浴補助用具との組み合わせについてご説明します。
浴室のリスクを把握する
浴室での事故の主な原因は以下のとおりです。
- 床の濡れによる滑り・転倒
- 段差(浴槽の縁・洗い場と脱衣所の段差)によるつまずき
- ヒートショック(寒い脱衣所から熱い浴槽への急激な温度変化)
- 浴槽のまたぎ動作での転倒・バランス崩れ
これらのリスクを1つずつ解消していくことが、安全な入浴環境づくりの基本です。
脱衣所と浴室の段差解消
脱衣所と洗い場の段差(通常2〜5cm程度)は、ぬれた床でつまずきやすい危険ポイントです。
主な解消方法
- 洗い場の床かさ上げ:洗い場の床をかさ上げして脱衣所とフラットにする工法
- 脱衣所側の床を下げる:建物の構造によっては難しい場合もある
- 傾斜テープ・スロープ材の設置:工事不要の簡易対応(完全なフラット化ではない)
また、浴槽の縁(洗い場から浴槽へのまたぎ)も転倒リスクが高いポイントです。浴槽の交換・浴槽台の設置・浴槽内の段差解消用品などを組み合わせることで対応します。
(出典:厚生労働省「介護保険制度の概要」 https://www.mhlw.go.jp/stf/seisakunitsuite/bunya/0000213177.html)
手すりの設置場所
浴室での手すりは、動作ごとに複数箇所への設置が基本です。
| 動作 | 設置場所の目安 |
|---|---|
| 脱衣所から浴室への移動 | 出入り口横・浴室入り口縦手すり |
| 洗い場での立ち座り | 洗い場横壁(縦または横手すり) |
| 浴槽のまたぎ | 浴槽縁横(L字型または縦手すり) |
| 浴槽内での立ち座り | 浴槽壁(横手すり) |
手すりの位置は使う方の利き手・体格・動作の特徴によって変わります。実際に動いてもらいながら位置を決めることが大切です。
わたしが担当するお客様のご自宅に伺ったとき、浴室の手すりが浴槽の真横ではなく少し離れた位置についていて、入浴のたびに不安定だとおっしゃっていました。位置を少し変えるだけで安心感がまったく違うことを実感しました。設置前に必ず動作確認をすることをおすすめしています。
滑り止め床の選択肢
浴室の床材を滑り止め効果の高いものに変更することで、転倒リスクを下げることができます。
主な選択肢
- 滑り止め加工タイル:工事が必要。耐久性が高い
- コルクマット・バスマット:工事不要。定期的な交換が必要
- 滑り止めコーティング:既存の床に塗布するタイプ。比較的簡易
介護保険の住宅改修費では「滑りの防止のための床材変更」が対象になります。床材の変更工事は事前申請で進めてください。
浴室暖房の活用
ヒートショックを防ぐには、入浴前に脱衣所と浴室を事前に暖めることが重要です。
- 浴室乾燥機:浴室を暖めるだけでなく、カビ対策・乾燥機能も。後付け設置が可能なタイプもある
- 脱衣所用ヒーター:脱衣所に設置することで温度差を縮める
- シャワーで浴室を温める:入浴前にシャワーで浴室全体を温める方法も有効
浴室暖房機の本体は介護保険の住宅改修費の対象外ですが、設置に伴う工事(換気扇の交換など)の一部が対象になる場合もあります。詳細は施工業者やケアマネージャーにご確認ください。
(出典:厚生労働省「介護・高齢者福祉」 https://www.mhlw.go.jp/stf/seisakunitsuite/bunya/hukushi_kaigo/kaigo_koureisha/index.html)
工事不要の入浴補助用具との併用
浴室改修と並行して、工事不要の入浴補助用具を活用することで、より安全な入浴環境が整えられます。
主な入浴補助用具(特定福祉用具として購入補助あり)
- 浴槽内すのこ・浴槽台:浴槽底を高くしてまたぎや立ち座りを楽にする
- シャワーチェア(浴室用椅子):洗い場での安定した座位保持
- 浴槽用手すり(浴槽縁に挟むタイプ):工事不要で浴槽縁に設置
- 入浴用滑り止めマット:浴槽内や洗い場に敷く
これらの入浴補助用具(シャワーチェア・浴槽内すのこ等)は、介護保険の「特定福祉用具」として、年間10万円を限度に1〜3割負担で購入できる場合があります。
介護保険の住宅改修費との関係
浴室改修で介護保険の住宅改修費の対象になりうる工事は以下のとおりです。
- 手すりの取り付け
- 段差の解消(洗い場と脱衣所の段差解消など)
- 床材の変更(滑り止め床材への変更)
工事前の事前申請が必要です。必ずケアマネージャーと連携して進めてください。
よくあるご質問
参考にした情報
- 厚生労働省「介護保険制度の概要」 https://www.mhlw.go.jp/stf/seisakunitsuite/bunya/0000213177.html (2026年5月時点)
- 厚生労働省「介護・高齢者福祉」 https://www.mhlw.go.jp/stf/seisakunitsuite/bunya/hukushi_kaigo/kaigo_koureisha/index.html (2026年5月時点)
- 国税庁「医療費控除の対象となる医療費」 https://www.nta.go.jp/taxes/shiraberu/taxanswer/shotoku/1120.htm (2026年5月時点)
まとめ
- 浴室は転倒・ヒートショックのリスクが高く、段差解消・手すり・滑り止め床・暖房が主要な対策
- 手すりは動作ごとに複数箇所への設置が基本
- ヒートショック予防には入浴前の脱衣所・浴室の暖めが大切
- 入浴補助用具(特定福祉用具)との組み合わせで安全性がさらに高まる
- 手すり・段差解消・床材変更は介護保険の住宅改修費の対象(事前申請必要)
「入浴が怖い」と感じ始めたら、そのままにせずに早めのご相談をおすすめします。改修の規模が小さいうちのほうが費用も少なく済むことが多いです。
千葉県で福祉用具・住宅改修のご相談なら、株式会社シルバーとっぷへ。お気軽にどうぞ。
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※本記事の情報は2026年時点のものです。住宅改修の詳細は担当ケアマネージャーまたは市区町村にご確認ください。
