こんにちは、シルバーとっぷの雲居です。
実は、わたし自身も大学生のころ、祖母が脳梗塞で倒れて在宅介護が始まった経験があります。家族が慌てる中、福祉用具専門相談員の方が寄り添って提案してくれた姿が、今のわたしの仕事の原点です。「何を揃えればいいか全然わからない」という気持ちは、よくわかります。本記事では脳梗塞後の退院準備で優先的に揃えるべき福祉用具と自宅環境のチェックポイントをお伝えします。
脳梗塞後の主な状態と在宅介護の課題
脳梗塞後は症状の種類・程度によって、必要な支援が大きく異なります。主な後遺症としては以下があります(主治医にご確認ください)。
- 片麻痺:体の片側が動かしにくくなる(多くの場合最も影響が大きい)
- 言語障害:言葉が出にくい、理解が難しくなる
- 嚥下障害:飲み込みにくくなる
- 認知機能の変化:記憶・判断力への影響
退院前カンファレンスで主治医・リハビリ担当者から「どのような後遺症があるか」を確認した上で準備を進めましょう。
片麻痺対応の優先用具リスト
片麻痺がある場合に特に優先して検討すべき福祉用具を挙げます(必要かどうかはご本人の状態によります)。
①特殊寝台(介護ベッド)と付属品
寝起きの補助・安全確保に非常に役立ちます。背もたれを電動で起こせるため、体の片側だけで動かそうとする際のリスクを減らせます。介護保険の対象品目です(要介護2以上)。
②手すり
ベッドそば・廊下・トイレ・玄関など、生活動線のすべての場所で必要になることが多いです。工事不要の据え置き型と、壁に固定する住宅改修型があります。
③車椅子
歩行が難しい場合や外出時に必要です。片麻痺の場合、健側(動く側)で自走できる「片手駆動車椅子」や介助用の車椅子などがあります。介護保険のレンタル対象品目です。
④歩行補助つえ・歩行器
ある程度歩行できる場合は、バランスをとるためのつえや歩行器が役立ちます。ご本人の状態に合わせた選定が必要ですので、理学療法士や福祉用具専門相談員と相談してください。
⑤スロープ
玄関や敷居の段差が車椅子・歩行補助の妨げになる場合はスロープを設置します。
(出典:公益財団法人テクノエイド協会「福祉用具の品目一覧」 https://www.techno-aids.or.jp/)
自宅環境のチェックポイント
退院前に自宅の以下の点を確認しておきましょう。
- 玄関の段差(スロープが必要か)
- 廊下の幅(車椅子が通れるか・手すりを設置できるか)
- トイレの広さと手すりの有無
- 浴室への動線と段差(退院直後は入浴できない場合も)
- ベッドの設置場所(搬入できるか・介護しやすい位置か)
- 緊急時の連絡手段(電話・緊急通報装置)
不安な点はリハビリ担当者や福祉用具専門相談員に事前に相談することをおすすめします。脳梗塞後の在宅介護に必要な福祉用具の選び方もご参照ください。
(出典:厚生労働省「介護保険における住宅改修」 https://www.mhlw.go.jp/stf/seisakunitsuite/bunya/hukushi_kaigo/kaigo_koureisha/jutaku_kaisyu/index.html)
よくあるご質問
Q. 退院直後の入浴はどうすればいいですか?
A. 退院直後は入浴制限がある場合があります。主治医の指示に従ってください。必要に応じて訪問入浴サービスも検討してみましょう。
Q. 片麻痺でも自宅に帰れますか?
A. 症状の程度・自宅環境・介護力によって異なります。主治医・リハビリ担当・ケアマネと相談して判断しましょう。
Q. 福祉用具は退院日に間に合いますか?
A. 入院中から手配を進めれば、退院日に間に合う可能性が高まります。早めにケアマネに連絡してください。
まとめ
脳梗塞後の退院準備では、まず主治医・リハビリ担当から後遺症の状態をしっかり確認し、それに合わせた福祉用具と環境整備を進めることが大切です。介護ベッド・手すり・車椅子は多くの場合で必要になります。「何が必要か」がわからなければ、入院中にケアマネや福祉用具専門相談員に相談してください。シルバーとっぷでも、退院前からのご相談をお受けしています。ご家族の暮らしが少しでも穏やかになるよう、一緒に考えましょう。
参考にした情報
- 公益財団法人テクノエイド協会「福祉用具の品目一覧」 https://www.techno-aids.or.jp/ (2026年6月時点)
- 厚生労働省「介護保険における住宅改修」 https://www.mhlw.go.jp/stf/seisakunitsuite/bunya/hukushi_kaigo/kaigo_koureisha/jutaku_kaisyu/index.html (2026年6月時点)
- 厚生労働省「介護保険制度の概要」 https://www.mhlw.go.jp/stf/seisakunitsuite/bunya/0000213177.html (2026年6月時点)
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※本記事の情報は2026年時点のものです。最新の制度内容は厚生労働省または各自治体にご確認ください。
雲居 愛(くもい あい)/ 株式会社シルバーとっぷ 在宅営業部 福祉用具専門相談員。千葉県生まれ。千葉県内の大学で社会福祉を学び、2024年シルバーとっぷ入社。現在は千葉市を中心にご家族のもとへ訪問し、福祉用具の選定やご相談を担当。趣味は読書と犬の散歩。
