千葉市の老老介護の夫(80代)が知っておくべき福祉用具と介護サービス

こんにちは、シルバーとっぷの雲居 愛です。

「80歳の夫が75歳の妻を介護している」——老老介護の現場を訪問するたびに、介護者であるご本人も「お疲れだな」と感じることがあります。介護される側だけでなく、介護する側のケアも同じくらい重要です。この記事では、千葉市での老老介護の実態と、介護者自身を守るための福祉用具・サービスの活用方法をお伝えします。

千葉市の老老介護の実態

千葉市の美浜区・稲毛区・若葉区などのニュータウンは、昭和50〜60年代に開発された住宅地で、当時の入居者が一斉に高齢化しています。夫婦ともに70〜80代という世帯が珍しくなく、「80代の夫が75代の妻を介護」というケースが実際に増えています。

老老介護の特徴として、介護者本人も身体能力・認知機能が低下しつつある中で介護を担っているという点があります。若い家族介護者とは異なり、「無理をしているが自分では気づいていない」「限界を超えても助けを求めない」というケースが多いです。

(出典:厚生労働省「国民生活基礎調査」 https://www.mhlw.go.jp/toukei/list/20-21.html

介護者自身が体力・認知機能の低下を見落とすリスク

老老介護の介護者が最も陥りやすいのは、自分の衰えに気づかないまま無理をし続けることです。

「腰が痛いが、妻の世話をやめるわけにいかない」「自分の通院を後回しにしている」「眠れていないが仕方ない」——こうした状況が続くと、介護者自身が体調を崩して介護ができなくなる「共倒れ」が起きるリスクがあります。

共倒れを防ぐためには、以下のサインに早めに気づくことが重要です。

  • 「自分の通院をやめてしまった」
  • 「眠れない日が1週間以上続いている」
  • 「食欲がなくなってきた」
  • 「介護されている相手に腹が立ってしまう」
  • 「自分が何をしているかわからなくなることがある」

介護者の腰痛・膝痛を軽減する福祉用具

高齢の介護者が最も訴えやすい身体的問題が腰痛・膝痛です。以下の用具を導入することで介護者の体への負担を大幅に軽減できます。

  • 電動介護ベッド:高さをリモコンで自由に変えられるため、介護者が中腰にならずに介助できます。介護者の腰痛予防に最も効果的な用具のひとつです
  • スライディングシート・スライディングボード:ベッドの上での体位変換や移乗を「滑らせる」ことで、持ち上げる動作を最小限にします。軽くて扱いやすく、高齢の介護者でも使いこなしやすい用具です
  • 自動体位変換マット:2〜3時間おきに自動で体位を変えてくれるエアマット。夜間の体位変換介護から解放されます。腰痛持ちの介護者に特におすすめです
  • 移動用リフト:吊り具を使って移乗を機械が行う装置。体力が低下した高齢介護者でも安全に移乗介助ができます

(出典:厚生労働省「福祉用具貸与・特定福祉用具販売」 https://www.mhlw.go.jp/stf/seisakunitsuite/bunya/hukushi_kaigo/kaigo_koureisha/yougu/index.html

介護者自身が要介護認定を受けることの重要性

老老介護の介護者(80代の夫など)自身も、要支援・要介護の認定を受ける権利があります。「まだ自分は大丈夫」と思っていても、認定を受けることで以下のメリットがあります。

  • 介護者自身もデイサービスや訪問介護を使えるようになる
  • 2人分のケアプランが組まれることで、より包括的な支援を受けられる
  • 介護者自身のリハビリ・通所サービスで心身のリフレッシュができる
  • ケアマネが「2人の状態」を把握した上でサービスを調整してくれる

千葉市の地域包括支援センターに「介護している夫も認定を受けられますか?」と聞いてみてください。専門職が適切に対応してくれます。

定期受診と休養の大切さ

老老介護の介護者は、「妻の通院には付き添えるが、自分の通院は後回し」というケースが多いです。しかし、介護者自身の健康管理こそが在宅介護を継続させる最も重要な条件です。

介護者自身が定期受診を続けるためには、「自分が通院している間の妻の見守り」を確保することが必要です。デイサービスの日に自分の通院を合わせる、訪問介護の時間に合わせて受診の予約を取る、といった調整をケアマネと相談してみてください。

緊急時のバックアップ体制を作っておく

老老介護の介護者が急に体調不良になった場合、被介護者の生活が直ちに困難になります。こうした事態に備えて、緊急時のバックアップ体制をあらかじめ作っておくことが重要です。

  • 緊急ショートステイ:介護者が急に入院したり体調を崩した場合に、被介護者を短期間施設に預けられる仕組み。事前に施設に「緊急時の利用登録」をしておくとスムーズです
  • 緊急訪問介護の登録:急な対応が必要な場合に対応してくれる訪問介護事業者を事前に確保しておく
  • 離れて暮らす子どもへの連絡体制:「このような状況になったら連絡する」という基準と連絡先を事前に家族全員で確認しておく

「まだ自分は大丈夫だから」という段階でこそ、緊急時の準備をしておくことが大切です。

(出典:千葉市「介護保険サービスについて」 https://www.city.chiba.jp/

よくあるご質問

Q
介護している夫自身も腰が痛いのですが、福祉用具は使えますか?
A
介護される方(妻)が使う福祉用具の選定において、「介護者(夫)の腰痛」は重要な考慮事項です。電動ベッドの高さ調整・スライディングシートなど介護者の負担を減らす用具を優先的に選定します。また、介護者自身が要支援・要介護認定を受けることで、ご自身のための手すりや用具も利用できるようになります。
Q
老老介護の夫婦2人でケアプランを作れますか?
A
はい、2人それぞれに要介護認定を受け、それぞれのケアプランを作ることができます。同じケアマネが2人を担当することも可能で、夫婦の状況を包括的に把握した支援が受けられます。
Q
自動体位変換マットは介護保険でレンタルできますか?
A
はい、体位変換機能を持つエアマットは介護保険の「床ずれ防止用具」または「体位変換器」としてレンタル対象です。原則として要介護2以上の方が対象です。ケアマネにご相談ください。
Q
夫が急に倒れた場合、妻はどうなりますか?
A
事前にケアマネと「緊急時の対応方針」を決めておくことが重要です。緊急ショートステイの利用・訪問介護の緊急追加・子どもへの連絡ルートなどを事前に整備しておくと安心です。「まだ先のこと」と思わずに準備しておくことをおすすめします。
Q
老老介護の相談はどこにすればいいですか?
A
千葉市の地域包括支援センターが最初の相談窓口です。「80代の夫が妻を介護していて、夫自身も疲れてきた」という状況をそのまま伝えてください。専門職が一緒に対策を考えてくれます。

まとめ

  • 千葉市のニュータウン系住宅地では老老介護のケースが増加している
  • 電動ベッド・スライディングシート・自動体位変換マットが高齢介護者の腰を守る
  • 介護者自身も要介護認定を受けることで2人分のサービスを利用できる
  • 介護者自身の定期受診と休養を確保することが介護継続の条件
  • 緊急時のバックアップ(緊急ショートステイ・緊急訪問介護)を事前に準備する

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参考にした情報

雲居 愛(くもい あい)
株式会社シルバーとっぷ 在宅営業部 福祉用具専門相談員

免責事項:本記事の情報は2026年時点のものです。最新の制度内容は厚生労働省または各自治体にご確認ください。

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