トイレの介護リフォーム|手すり設置と段差解消の優先順位

こんにちは、シルバーとっぷの雲居 愛です!

「トイレに手すりをつけたい」「段差が気になる」——住宅改修の相談でもっともよくいただくのがトイレに関するご相談です。トイレは1日に何度も使う場所であるうえ、立ち座りの動作で転倒リスクが高い場所でもあります。

この記事では、トイレの介護リフォームを進める際の優先順位・手すりの種類と選び方・段差解消・引き戸化について詳しくご説明します。

トイレリフォームの優先順位

トイレの改修をするとき、一度にすべてを行う必要はありません。まずは転倒リスクが高い場所・動作から優先的に対応することをおすすめします。

一般的な優先順位の目安は以下のとおりです。

  1. 手すりの設置(立ち座り補助・壁への手がかり)
  2. 便器の洋式化(和式→洋式)
  3. 扉の引き戸化(開き戸だと介助スペースが確保しにくい)
  4. 段差の解消(トイレ入り口の段差、床のかさ上げなど)
  5. 床材の変更(滑り止め)

ただし、お使いの方の状態や住宅の構造によって優先順位は異なります。福祉用具専門相談員やケアマネージャーと一緒に現場を確認しながら計画することが大切です。

L字手すり・縦手すりの選び方

トイレで使われる手すりには主にL字型・縦型・横型があります。

L字手すり

L字型の手すりは、立ち座りの補助と座位の安定の両方に使えるため、最もよく選ばれるタイプです。横部分は座位安定・縦部分は立ち上がり補助に活用します。

  • 設置場所:便器の横(利き手側が使いやすい)
  • 高さの目安:横棒部分が床から約60〜65cmが基準だが、体格に合わせて調整

縦手すり

縦型の手すりは、立ち上がりに力が入れやすい特徴があります。壁の向きや設置スペースによってL字型と縦型を組み合わせるケースもあります。

設置の注意点

  • 下地がない壁に設置すると強度が不足するため、下地補強工事が必要になることがあります
  • 設置位置は必ず実際に動作確認をしてから決めることをおすすめします

わたしが訪問した際に気づいたのですが、市販の工事不要タイプの据置手すりを使っていたご家庭では、使ううちにズレてしまい転倒のリスクが高まっていたケースがありました。壁固定の工事あり手すりのほうが安全性が高い場合も多いです。介護保険の住宅改修費で工事できることもあるので、ぜひご相談ください。

(出典:厚生労働省「介護保険制度の概要」 https://www.mhlw.go.jp/stf/seisakunitsuite/bunya/0000213177.html

段差解消の工夫

トイレの入り口には、廊下との段差(敷居)がある住宅も多くあります。数センチの段差でも、歩行が不安定な方には転倒リスクになります。

段差解消の方法

  • 敷居の撤去・フラット化:根本的な解決。工事が必要
  • 傾斜板(ミニスロープ)の設置:段差に合わせた傾斜板を設置。工事不要のものはレンタル対象になる場合も
  • 床のかさ上げ:トイレ内の床を高くして廊下との段差を解消する工法

介護保険の住宅改修費「段差解消」工事として申請できる場合があります。

引き戸化のメリット

トイレの扉を開き戸から引き戸(または折れ戸)に変更することで、次のメリットがあります。

  • 介助スペースの確保:開き戸は扉が開く方向にスペースが必要で、介助者が近づきにくい。引き戸なら扉の開閉スペースが不要
  • 緊急時の対応:トイレ内で転倒した場合、開き戸だと扉が開かないことがあるが、引き戸なら開けやすい
  • 開閉が軽い:引き戸の方が少ない力で開閉しやすいタイプが多い

引き戸への変更は介護保険の住宅改修費(「引き戸等への扉の取り替え」)として申請できます。

介護保険の住宅改修費との関係

以下のトイレ改修工事は、介護保険の住宅改修費(上限20万円)の対象になる可能性があります。

工事内容 対象区分
壁固定の手すり設置 手すりの取り付け
便器の洋式化 洋式便器等への便器の取り替え
引き戸への変更 引き戸等への扉の取り替え
敷居の撤去・段差解消 段差の解消
床の滑り止め変更 滑りの防止・移動の円滑化のための床材変更

工事前の事前申請が必要です。必ずケアマネージャーさんと相談の上、手続きを進めてください。
(出典:厚生労働省「介護・高齢者福祉」 https://www.mhlw.go.jp/stf/seisakunitsuite/bunya/hukushi_kaigo/kaigo_koureisha/index.html

よくあるご質問

Q
介護保険のレンタルで対応できる手すりと工事が必要な手すりはどう違いますか?
A
工事不要の置き型・突っ張り型はレンタル対象です。壁に固定するタイプは住宅改修費の申請が必要です。安全性が高いのは壁固定タイプです。
Q
手すりの位置は誰が決めますか?
A
使う方の動作・体格・利き手などを確認しながら、福祉用具専門相談員やOT(作業療法士)が一緒に決めることが多いです。試しながら位置を調整することをおすすめします。
Q
トイレが狭い場合はどうすればいいですか?
A
扉の引き戸化・便器の向きの変更・介助用の動線確保など、狭いトイレでも工夫できる方法があります。プロに相談することで適切な提案を受けられます。
Q
温水洗浄便座への交換は補助対象ですか?
A
既に洋式便器がある場合の温水洗浄便座交換は、原則として住宅改修費の対象外です。
Q
引き戸化の工事費の目安はどのくらいですか?
A
住宅の構造・素材・サイズによって異なりますが、目安として5〜15万円程度の工事費になることが多いです。実際の見積もりを業者に依頼してください。

参考にした情報

まとめ

  • トイレリフォームは手すり設置→便器洋式化→引き戸化→段差解消の順で優先度が高いことが多い
  • 手すりはL字型が立ち座り補助・座位安定の両方に有効
  • 引き戸化は介助スペース確保と緊急時対応に効果的
  • これらの工事は介護保険の住宅改修費の対象になる可能性がある(工事前の事前申請必須)

「転倒しそうで怖い」と感じたら、まず手すりのご相談からどうぞ。小さな改修でも安心感が大きく変わることがあります。

千葉県で福祉用具・住宅改修のご相談なら、株式会社シルバーとっぷへ。お気軽にどうぞ。
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※本記事の情報は2026年時点のものです。住宅改修の詳細は担当ケアマネージャーまたは市区町村にご確認ください。

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