こんにちは、シルバーとっぷの雲居です。
「在宅介護と施設入所、どちらがいいのか迷っています」というご相談はとても多いです。「施設に入れることは親を捨てること」という罪悪感を持つ方もいますが、そんなことはありません。大切なのは本人にとっても家族にとっても、より良い生活が続けられる選択をすることです。本記事では判断するための4つの視点をお伝えします。
判断基準4つの視点
①本人の希望と状態
本人が「家で暮らしたい」という気持ちをお持ちかどうかは、最も大切な判断基準の一つです。ただし、認知症の進行や医療的ケアの必要性など、本人の状態によって在宅での安全な生活が難しくなる場合もあります。主治医の意見も参考にしましょう。
②介護の必要度・医療的ケアの有無
要介護度が高くなるほど(特に要介護4・5)、24時間の介護が必要になることがあります。また、胃ろうや気管切開など特別な医療的ケアが必要な場合は、受け入れ可能な施設の検討が必要になることもあります。
③介護者(家族)の状況
在宅介護を続けるためには、主に介護を担う方の体力・精神力・時間的余裕が必要です。「限界を感じている」「自分の健康が心配」という状況になっているなら、施設入所を真剣に検討することが大切です。介護者が倒れてしまっては、本人も家族も共倒れになってしまいます。
④経済的な状況
在宅介護は工夫次第で費用を抑えられますが、介護の量が多くなると月の費用も増えます。一方、施設入所は施設の種類によって費用が異なります。特別養護老人ホーム(特養)は低所得者向けの軽減制度があります。
(出典:厚生労働省「介護保険制度の概要」 https://www.mhlw.go.jp/stf/seisakunitsuite/bunya/0000213177.html)
在宅介護と施設入所のメリット・デメリット
| 項目 | 在宅介護 | 施設入所 |
|---|---|---|
| 本人の望む生活 | 自宅で慣れた環境で暮らせる | 安心感・専門的ケアが受けられる |
| 介護者の負担 | 介護者に大きな負担がかかる | 介護者の身体的・精神的負担が軽減 |
| 費用 | 軽度なら安く済む場合も | 施設種別により異なる |
| 家族との関係 | 家族と一緒に過ごせる | 面会による関わりが基本 |
迷ったらケアマネに相談してください
「在宅か施設か」の判断は、状況が変わるにつれて答えも変わります。今は在宅でも、将来的に施設入所を検討することも自然なことです。まずはケアマネージャーに現在の状況を話して、一緒に考えてみてください。
施設に関する情報収集には、WAM NETの事業所検索も活用できます(参考:https://www.wam.go.jp/)。
よくあるご質問
Q. 施設に入れることは親への愛情がないということですか?
A. そんなことはありません。本人が安全で専門的なケアを受けられる環境を選ぶことも、家族の大切な役割です。施設入所後も面会・声かけなどの関わりを続けることが大切です。
Q. 特別養護老人ホームは待機が長いと聞きました。
A. 施設によって待機期間が異なります。急いでいる場合はケアマネや地域包括支援センターに相談して、複数の施設に申し込みをすることをおすすめします。
Q. 在宅介護で限界になってから施設に移ることはできますか?
A. できます。状況が変わった時点でケアマネに相談すれば、施設入所の手続きをサポートしてもらえます。
まとめ
在宅介護か施設入所かを判断するには、①本人の希望と状態、②介護の必要度、③介護者の状況、④経済的な状況の4つの視点で考えることが大切です。どちらが正解ということはなく、その時々の状況に合わせて選択していくものです。迷ったときは必ずケアマネージャーに相談してください。シルバーとっぷでも、在宅介護の選択肢についてお話をお聞きするご相談をお受けしています。
参考にした情報
- 厚生労働省「介護保険制度の概要」 https://www.mhlw.go.jp/stf/seisakunitsuite/bunya/0000213177.html (2026年6月時点)
- WAM NET「介護保険事業所検索」 https://www.wam.go.jp/ (2026年6月時点)
- 千葉市「施設介護サービス一覧」 https://www.city.chiba.jp/ (2026年6月時点)
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※本記事の情報は2026年時点のものです。最新の制度内容は厚生労働省または各自治体にご確認ください。
雲居 愛(くもい あい)/ 株式会社シルバーとっぷ 在宅営業部 福祉用具専門相談員。千葉県生まれ。千葉県内の大学で社会福祉を学び、2024年シルバーとっぷ入社。現在は千葉市を中心にご家族のもとへ訪問し、福祉用具の選定やご相談を担当。趣味は読書と犬の散歩。
