福祉用具を新調・交換するタイミングと手続き

こんにちは、シルバーとっぷの雲居 愛です!

「福祉用具はレンタルを始めたらそのまま使い続けるもの」と思っている方が多いのですが、実はそうではありません。身体状況は変化しますし、用具自体も長く使えば消耗します。適切なタイミングで交換することが、安全で快適な生活につながります。

この記事では、福祉用具を交換すべきサインと、交換の手続きの流れをわかりやすくご説明します。

なぜ福祉用具の交換が必要なのか

福祉用具のレンタルは、その方の身体状況や生活環境に合ったものを使っていただくことが前提です。介護保険の制度上も、「利用者の状態に応じた福祉用具の選定」が求められています。
(出典:厚生労働省「介護保険における福祉用具」https://www.mhlw.go.jp/stf/seisakunitsuite/bunya/hukushi_kaigo/kaigo_koureisha/index.html

状態が変わったにもかかわらず、以前と同じ用具を使い続けることで

  • 転倒・転落のリスクが高まる
  • 介護する方の負担が増える
  • 体の変化に対応できず、本来の効果が得られない

といった問題が起きることがあります。

交換が必要なサイン

身体状況の変化によるサイン

以下のような変化があった場合は、現在の用具が合っているかどうかをチェックすることをおすすめします。

状態の変化 見直しが必要な用具の例
歩行状態が悪化した 歩行補助つえ→歩行器→車椅子への変更検討
体重が大きく変化した 車椅子・シートのサイズ見直し
上肢の力が弱くなった 手すりの高さ・形状の見直し
褥瘡(とこずれ)ができた・悪化した 床ずれ防止用具の種類・グレード見直し
転倒・転落が増えた ベッドの高さ・手すり位置の見直し
認知症の進行があった 安全配慮の必要性の再確認
退院・入院直後で状態が変わった 全体的なプランの見直し

用具の劣化・不具合によるサイン

  • 車椅子のタイヤのパンク・ひび割れ
  • 電動ベッドの動作音が大きくなった・動きが鈍くなった
  • マットレスのへたりや変色・臭い
  • 手すりのぐらつきやさびの発生
  • 歩行器の脚部ゴムの磨耗
  • スロープの表面のすり減りや破損

「なんとなく使いにくくなった」「前と感触が違う」というご本人・ご家族の感覚も大切なサインです。遠慮なく相談してください。

定期点検の重要性

福祉用具レンタル事業者は、法令に基づき定期的な点検・メンテナンスの実施が義務付けられています。一般的には6カ月に1回以上の点検が原則とされています。
(出典:厚生労働省「介護保険制度の概要」https://www.mhlw.go.jp/stf/seisakunitsuite/bunya/0000213177.html

定期点検では以下の内容を確認します。

  • 用具に損傷・汚損・動作不良がないか
  • 利用者の体型・状態に合っているか
  • 安全に使用できる状態かどうか
  • 利用者・家族から気になる点がないかのヒアリング

点検時に不具合が見つかれば、その場で調整または交換の手続きを進めることができます。「点検来ないな」と感じたときは、レンタル事業者に連絡して確認するとよいでしょう。

ケアマネ・専門相談員への相談手順

「交換が必要かも」と感じたら、以下の手順で相談を進めましょう。

  1. 担当ケアマネージャーに連絡する
    状態の変化や困りごとを伝えます。「最近歩きにくくなった」「ベッドの操作が重くなった」など、具体的に伝えると状況を把握してもらいやすくなります。
  2. 福祉用具専門相談員が訪問する
    ケアマネージャーから連絡を受けた(または直接連絡を受けた)福祉用具専門相談員が自宅を訪問し、現状の用具と利用者の状態を確認します。
  3. 交換する機種の提案・選定
    身体状況・住環境・使いやすさをもとに、適切な機種を提案します。実際に試していただけることもあります。
  4. ケアプランの変更確認
    機種が変わる場合はケアプランの変更が必要になります。ケアマネージャーと連携して手続きを進めます。
  5. 交換・設置
    旧用具の回収と新用具の設置を行います。使い方の説明も行います。

ケアマネージャーと福祉用具専門相談員は連携して動くことが多いですので、どちらに相談してもスムーズに進みます。わたしも「どちらに電話していいかわからなかった」とおっしゃるご家族にお会いすることがありますが、どちらでも大丈夫とお伝えしています。

レンタル品交換の手続きフロー

ステップ 内容 担当
① 相談・連絡 ケアマネまたは相談員への連絡 利用者・家族
② 現状確認の訪問 状態・用具の確認 福祉用具専門相談員
③ 機種の提案・選定 新しい用具の提案 福祉用具専門相談員
④ ケアプラン確認・変更 品目変更の場合はプラン変更 ケアマネージャー
⑤ 書類手続き 福祉用具貸与計画書の更新 福祉用具専門相談員
⑥ 旧用具の回収・新用具の設置 搬出入・設置・使い方説明 事業者スタッフ

同一品目内での機種変更(例:介護ベッドのモデルを変える)の場合は、ケアプランの変更が不要なケースもあります。担当ケアマネージャーに確認しましょう。

交換の際の注意点

  • 交換は希望すればいつでも可能:レンタル品の交換に回数制限はありません。状態変化があれば遠慮なく相談できます。
  • 料金変更に注意:機種が変わると月額レンタル料が変わることがあります。事前に新しい機種の料金を確認しましょう。
  • 同一月内の交換について:同一品目を同一月内に複数回交換することは原則として制限があります。緊急の場合は事業者・ケアマネに相談してください。
  • 品目の追加には支給限度額の確認が必要:新たな品目を追加する場合は、支給限度額の範囲内かどうかケアマネに確認してもらいましょう。

よくあるご質問

Q
レンタル品の交換は自由にできますか?
A
状態変化があれば基本的にいつでも交換できます。回数制限はありませんが、同一品目を同一月内に複数回交換することは原則として制限があります。詳細はケアマネージャーにご相談ください。
Q
用具が壊れた場合、費用はかかりますか?
A
通常の使用による故障・劣化であればレンタル事業者が修理・交換対応します。利用者の過失による損傷の場合は費用が発生することがあります。契約時に確認しておくと安心です。
Q
定期点検は必ず受けなければいけませんか?
A
法令上、事業者は定期的な点検を実施する義務があります。利用者の安全のためにも、積極的に点検を受けることをおすすめします。点検の際に疑問点や使いにくさを伝えるよい機会にもなります。
Q
要介護度が上がったら自動的に用具が変わりますか?
A
自動では変わりません。要介護度が変わったことをケアマネージャーに伝えると、ケアプランの見直しとともに福祉用具の再選定を行ってもらえます。
Q
交換の際にケアプランの変更は必ず必要ですか?
A
同一品目内での機種変更であればケアプラン変更が不要な場合もあります。品目が変わる場合(例:歩行器から車椅子)はケアプラン変更が必要です。ケアマネージャーに確認してください。
Q
交換の際に古い用具はどうなりますか?
A
レンタル品はレンタル事業者が回収します。利用者が処分する必要はありません。回収と新用具の設置を同日に行うことが多いです。

参考にした情報

まとめ

  • 福祉用具は身体状況の変化や用具の劣化に応じて交換が必要
  • 「使いにくくなった」「状態が変わった」と感じたらケアマネまたは福祉用具専門相談員に連絡する
  • 交換手続きは「相談→訪問確認→機種選定→ケアプラン確認→設置」の流れが一般的
  • 定期点検を受けることで不具合を早期に発見できる
  • 機種変更時は月額料金の変化を事前に確認しておくと安心
  • 交換に回数制限はないので、困ったときはすぐに相談できる

用具は生活の安全を支える大切な道具です。「まだ使えるからいいや」と思わず、少しでも気になることがあれば早めにご連絡ください。安心して毎日を過ごしていただくために、わたしたちがそばにいます。

福祉用具の交換・見直しのご相談は、千葉県のシルバーとっぷへ。担当の福祉用具専門相談員が訪問してご対応します。
お問い合わせフォームはこちら

※本記事の情報は2026年5月時点のものです。手続きの内容は事業者・自治体によって異なる場合があります。最新の制度内容は厚生労働省または各市区町村窓口にご確認ください。

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