要支援1の方が借りられる福祉用具|対象品目と利用例

こんにちは、シルバーとっぷの雲居 愛です!

「介護認定を受けたら要支援1だった。福祉用具は何か借りられるの?」——ご家族からこのようなご質問をいただくことがよくあります。

要支援1は介護保険の認定区分の中でもっとも軽い段階ですが、5つの福祉用具が原則レンタル対象となっています。早めに適切な用具を活用することで、転倒予防や自立支援につながることが多いです。

この記事では、要支援1の方が借りられる福祉用具の品目・利用例・支給限度額の目安・選び方のポイントをくわしくご説明します。

要支援1とはどのような状態か

要支援1は、日常生活の基本的な動作はほぼ自分でできるものの、入浴・掃除などの一部動作に支援が必要な状態です。介護予防サービスを利用することで、状態の悪化を防ぐことを目的としています。

要支援1の方が利用できる介護保険サービスは「介護予防サービス」と呼ばれ、通常の介護サービスとは区別されています。福祉用具についても「介護予防福祉用具貸与」という名称になりますが、利用の流れは要介護の方と基本的に同じです。
(出典:厚生労働省「介護保険制度の概要」 https://www.mhlw.go.jp/stf/seisakunitsuite/bunya/0000213177.html)

原則レンタル可能な5品目

要支援1の方が介護保険で原則レンタルできる福祉用具は以下の5品目です。
(出典:厚生労働省「福祉用具貸与・特定福祉用具販売」 https://www.mhlw.go.jp/stf/seisakunitsuite/bunya/hukushi_kaigo/kaigo_koureisha/yougu/index.html)

品目名 主な用途
① 手すり(工事不要のもの) 歩行・立ち座りの補助、転倒予防
② スロープ(工事不要のもの) 玄関・室内の段差解消
③ 歩行器 歩行時の安定・転倒予防
④ 歩行補助つえ 歩行の安定・バランス補助
⑤ 移動用リフト(つり具部分を除く) 移乗・移動時の介助補助

これら5品目は要支援1以上のすべての認定者が利用できる品目です。ただし、利用するためにはケアプランへの位置付けが必要です。

各品目の利用例

① 手すり

玄関の上がりかまち・トイレ・浴室入口・廊下などに設置する置き型・突っ張り式のものが対象です。工事が必要なものは住宅改修の対象となるため、ここでは工事不要のタイプが福祉用具レンタルの対象になります。

「階段の手すりがあれば自分で二階まで行けます」というお話を、訪問先でうかがったことがありました。一本の手すりが、外出意欲や日常生活の自信につながることが多いです。

② スロープ

玄関先の段差や、室内のわずかな段差を解消するために使います。折りたたみ式や持ち運びやすいタイプも多く、車椅子の方だけでなく歩行が不安定な方にも役立つことがあります。

③ 歩行器

四輪歩行器・固定型歩行器などがあります。両手を前方のフレームに置いて体重を分散できるため、歩行が不安定な方の転倒リスク軽減につながることが多いです。屋内でも屋外でも使える製品があります。

④ 歩行補助つえ

T字型杖・多点杖(3点・4点)などが対象です。脳血管疾患による片麻痺がある方には多点杖が使われることが多いです。普通の一本杖でも要支援1から利用できます。

⑤ 移動用リフト

床走行型・固定型などがあります。要支援1の方が利用するケースは比較的少ないですが、障害の状態によっては対象になることがあります。つり具部分(スリング)は別途購入対応となる点に注意が必要です。

原則対象外の品目と例外給付

要支援1では、以下の品目は原則としてレンタル対象外です。

  • 車椅子・車椅子付属品
  • 特殊寝台(介護ベッド)・特殊寝台付属品
  • 床ずれ防止用具
  • 体位変換器
  • 認知症老人徘徊感知機器
  • 自動排泄処理装置

ただし、「例外給付」制度により、一定の条件を満たす場合は利用が認められることがあります。例外給付が認められる主な条件は以下の通りです。

  • 疾患・障害等により、医師が必要と認めた場合(例:骨折・パーキンソン病・関節リウマチ等)
  • 日常生活状況の調査で、実際の状態が要介護2相当と確認された場合
  • 認知症の進行等により、状態像が認定結果より重いと認められる場合

例外給付を利用するためには医師の意見や所定の手続きが必要です。「原則対象外と言われたから諦めた」という前に、ケアマネージャーさんに一度ご相談されることをお勧めします。

支給限度額の目安

介護保険には支給限度基準額という月ごとの上限があり、要支援1の場合は目安として月額50,320円の限度額が設定されています(1割負担の場合、自己負担は約5,032円)。

ただし、これは介護予防サービス全体の合計上限です。福祉用具レンタル以外のサービス(訪問型サービス等)と合わせてこの枠内に収める必要があります。

区分 支給限度基準額(月額)の目安 自己負担(1割)の目安
要支援1 約50,320円 約5,032円

※金額は目安です。実際の金額は制度改正等により変わることがあります。最新情報はケアマネージャーさんまたは各市区町村にご確認ください。

手すり・歩行補助つえ・スロープのみであれば、月額費用の合計は数百〜数千円程度に収まることが多く、支給限度額の範囲内で十分利用できる場合がほとんどです。

自立支援を目的とした選び方

要支援1の段階では、「使いやすい用具で自立した動作を続ける」という視点が大切です。介護度の進行を遅らせることにもつながります。

選び方のポイント

  • 転倒リスクが高い場所を優先する:玄関・トイレ・浴室入口など、立ち座りが発生する場所に手すりを設置することで転倒を防ぎやすくなります。
  • 実際に試してから選ぶ:歩行器やつえは、体格や歩き方によって最適なものが異なります。福祉用具専門相談員がご自宅に伺い、実際に使って確認しながら提案しますのでご安心ください。
  • 将来の状態変化も見越した提案を受ける:現在の状態だけでなく、生活動作の傾向や医師・ケアマネージャーの見立てを踏まえて選ぶと、長く使いやすい用具につながります。
  • 本人が使いたいと思えるデザインを選ぶ:使いやすくても使いたくなければ意味がありません。デザイン性の高い製品も増えていますので、ご本人の意向を大切にしています。

よくあるご質問

Q
要支援1でも介護ベッド(特殊寝台)は借りられますか?
A
原則として対象外です。ただし、疾患等により医師が必要と判断した場合は例外給付として認められる場合があります。まずはケアマネージャーさんにご相談ください。
Q
手すりは何本でも借りられますか?
A
本数に制限はありませんが、支給限度額の範囲内での利用となります。必要な場所と本数をケアマネージャーさんと一緒に確認するのがよいでしょう。
Q
スロープはどんな素材・サイズを選べばよいですか?
A
段差の高さや通路の幅、車椅子の有無などによって最適なものが変わります。福祉用具専門相談員が訪問して計測・確認しながらご提案します。
Q
要支援1から要支援2や要介護に変わった場合、用具はどうなりますか?
A
要介護度が上がると利用できる品目が増えます。変更手続きはケアマネージャーさんが対応しますので、状態が変わったと感じたらすぐにご相談ください。
Q
歩行補助つえは市販品と何が違うのですか?
A
介護保険対象のつえは、高さ調整機能・安定性などが国の基準を満たしているものです。市販品でも高品質なものはありますが、介護保険を利用すれば自己負担を抑えて良質な製品を使えます。
Q
一人暮らしでも福祉用具を借りられますか?
A
はい、問題ありません。ケアマネージャーさんが中心となってサービスを組み立てますので、一人暮らしの方もご安心ください。
Q
レンタル品の設置や使い方の説明はしてもらえますか?
A
はい、福祉用具専門相談員がお届け時に設置・使い方のご説明をさせていただきます。定期的に訪問し、使い心地の確認も行います。

参考にした情報

まとめ

  • 要支援1でレンタルできる福祉用具は5品目(手すり・スロープ・歩行器・歩行補助つえ・移動用リフト)
  • 車椅子・特殊寝台などは原則対象外だが、条件次第で例外給付が認められる場合がある
  • 支給限度基準額は月額約50,320円(1割負担で約5,032円)
  • 自立支援の視点で、転倒リスクの高い場所から優先的に用具を活用するのがポイント
  • 状態が変わったときは早めにケアマネージャーさんへ相談を

要支援1は「まだ軽いから大丈夫」ではなく、「今だからこそ転倒を防げる」タイミングです。わたしたちは千葉県で35年、ご家族の在宅生活を支えてきました。用具選びでご不安なことがあれば、お気軽にご連絡ください。

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※本記事の情報は2026年時点のものです。最新の制度内容は厚生労働省または各自治体にご確認ください。

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