介護保険でレンタルできる福祉用具13品目を完全解説|対象者と料金の目安

こんにちは、シルバーとっぷの雲居 愛です!

「親の介護が始まったけれど、介護保険で何がレンタルできるのかよくわからない」——そんなご相談を、訪問先のご家族からよくいただきます。

介護保険を使ってレンタルできる福祉用具は、国が定めた13品目と決まっています。ただし、品目によって対象になる要介護度が異なるため、「借りたいのに対象外だった」というケースも少なくありません。

この記事では、13品目すべての名称・用途・対象要介護度・月額料金の目安を一覧でまとめました。介護保険の仕組みが初めての方にもわかるよう、できるだけ丁寧に説明していきます。

介護保険の福祉用具レンタルとは

介護保険の福祉用具レンタルとは、要介護・要支援認定を受けた方が、日常生活の自立を助けるための用具を毎月一定の自己負担額でレンタルできる制度です。

購入よりもレンタルが主流なのには理由があります。福祉用具は身体状況の変化に合わせて機能や種類を変えることが多く、「買ったのに数カ月で使わなくなった」という事態を防ぐためです。レンタルなら、状態が変わったときに別の機種に交換しやすいというメリットがあります。

レンタル料金は原則として実際の費用の1割〜3割が自己負担となります(所得に応じて異なります)。
(出典:厚生労働省「介護保険制度の概要」 https://www.mhlw.go.jp/stf/seisakunitsuite/bunya/0000213177.html)

レンタル対象13品目の一覧と解説

介護保険でレンタルできる福祉用具は、厚生労働省が定めた以下の13品目です。それぞれ順番に解説していきます。
(出典:厚生労働省「福祉用具貸与・特定福祉用具販売」 https://www.mhlw.go.jp/stf/seisakunitsuite/bunya/hukushi_kaigo/kaigo_koureisha/yougu/index.html)

品目名 主な用途 対象要介護度
① 車椅子 移動の補助 要介護2以上(原則)
② 車椅子付属品 クッション・テーブル等 要介護2以上(原則)
③ 特殊寝台 介護ベッド 要介護2以上(原則)
④ 特殊寝台付属品 マットレス・サイドレール等 要介護2以上(原則)
⑤ 床ずれ防止用具 褥瘡(とこずれ)の予防 要介護2以上(原則)
⑥ 体位変換器 寝返りの補助 要介護2以上(原則)
⑦ 手すり 歩行・立ち座りの補助 要支援1以上
⑧ スロープ 段差の解消 要支援1以上
⑨ 歩行器 歩行の補助 要支援1以上
⑩ 歩行補助つえ 歩行の安定 要支援1以上
⑪ 認知症老人徘徊感知機器 徘徊の感知・通知 要介護2以上(原則)
⑫ 移動用リフト 移乗・移動の補助 要支援1以上
⑬ 自動排泄処理装置 排泄の自動処理 要介護4以上(原則)

① 車椅子

自走式・介助用・電動式など、さまざまな種類があります。主に要介護2以上の方が対象ですが、条件によっては例外的に要支援・要介護1の方も利用できる場合があります。

② 車椅子付属品

クッション、電動補助装置、テーブルなどが含まれます。単体でのレンタルはできず、車椅子とセットで利用します。

③ 特殊寝台(介護ベッド)

背上げ・足上げ・高さ調整の機能を持つ電動ベッドです。主に要介護2以上の方が対象です。わたしが担当させていただいたお客様の中には、特殊寝台のレンタルをきっかけに「夜中の起こし介助がずいぶん楽になった」とおっしゃっていたご家族もいらっしゃいました。

④ 特殊寝台付属品

マットレス・サイドレール・ベッドテーブル・スライディングボードなどが該当します。特殊寝台とセットで利用します。

⑤ 床ずれ防止用具

長時間同じ体位でいることで生じる褥瘡(とこずれ)を防ぐためのエアマットやウォーターマットです。主に要介護2以上の方が対象です。

⑥ 体位変換器

寝返りを補助するクッションや専用のパッドです。主に要介護2以上の方が対象です。

⑦ 手すり(工事不要のもの)

床に置くタイプや突っ張り式のものが対象です。要支援1以上の方が利用でき、最も幅広い方に使われている品目のひとつです。

⑧ スロープ

玄関や室内の段差を解消するための携帯用スロープです。工事を伴わないものが対象で、要支援1以上の方が利用できます。

⑨ 歩行器

両手で支えながら歩くための器具です。要支援1以上の方が対象で、転倒リスクの高い方に多く利用されています。

⑩ 歩行補助つえ

T字型・多点型などの杖です。要支援1以上の方が対象で、脳梗塞後などの片麻痺の方には多点杖が多く使われています。

⑪ 認知症老人徘徊感知機器

特定の場所を通過したりしたときにセンサーで感知して知らせる機器です。主に要介護2以上で認知症がある方が対象です。

⑫ 移動用リフト(つり具部分を除く)

移乗や移動の介助を補助するリフトです。要支援1以上の方が対象ですが、実際は要介護度が高い方が多い印象です。なお、つり具部分(スリング)は別途購入対応になります。

⑬ 自動排泄処理装置(本体部分)

排泄物を自動で吸引・処理する装置です。主に要介護4以上の方が対象で、13品目の中でも最も要件が厳しい品目です。

要支援・要介護1は原則対象外の品目に注意

13品目のうち車椅子・車椅子付属品・特殊寝台・特殊寝台付属品・床ずれ防止用具・体位変換器・認知症老人徘徊感知機器の7品目は、要支援1・2および要介護1の方は原則として対象外です。

ただし、次の場合は「例外給付」として利用できることがあります。

  • 疾患・障害などにより、状態像が要介護2相当と認められる場合
  • 医師の意見・日常生活状況の調査で必要性が確認された場合

わたしも最初は「なぜ要介護1だと借りられないの?」と混乱しました。まずはケアマネージャーさんに状況を相談してみてください。

月額料金の目安と自己負担

福祉用具のレンタル料金は事業者ごとに設定できる上限価格があり、2024年度の制度改正により貸与価格の上限が品目ごとに定められています。
(出典:厚生労働省「福祉用具貸与価格の上限設定について」 https://www.mhlw.go.jp/stf/seisakunitsuite/bunya/hukushi_kaigo/kaigo_koureisha/yougu/index.html)

品目 月額費用の目安(全額) 1割負担の目安
手すり(置き型) 500〜1,500円程度 50〜150円程度
スロープ 500〜2,000円程度 50〜200円程度
歩行補助つえ 300〜600円程度 30〜60円程度
歩行器 1,000〜3,000円程度 100〜300円程度
車椅子 2,000〜5,000円程度 200〜500円程度
特殊寝台(介護ベッド) 4,000〜8,000円程度 400〜800円程度
床ずれ防止用具 3,000〜8,000円程度 300〜800円程度
認知症徘徊感知機器 1,500〜3,000円程度 150〜300円程度
移動用リフト 5,000〜10,000円程度 500〜1,000円程度

※上記はあくまで目安です。機種・事業者によって大きく異なります。自己負担は所得に応じて1割・2割・3割のいずれかになります。

例外給付制度について

原則として要介護2以上でなければレンタルできない7品目でも、以下の場合は「例外給付」として利用が認められることがあります。

  • 疾患等による状態の悪化:骨折・パーキンソン病・関節リウマチなど
  • 日常生活能力の低下:認知症の進行により実際の生活状況が要介護2相当と認められる場合
  • 退院直後等:状態が要介護認定の結果に反映されていない場合

例外給付を申請するためには医師の意見書や確認調査が必要です。ベテランの先輩によると、「書類と手続きが多いけれど、必要な方にはしっかり活用してほしい制度」とのことです。

ケアマネージャーへの相談からレンタル開始までの流れ

  1. 要介護認定を受ける:市区町村に申請します。認定前でも「暫定利用」できる場合があります。
  2. ケアマネージャーに相談する:「福祉用具を使いたい」と伝えます。
  3. ケアプランに組み込む:ケアマネージャーさんが必要性を確認した上でケアプランに入れてくれます。
  4. 福祉用具専門相談員が訪問する:自宅を訪問し、身体状況・生活環境を確認しながら適切な用具を提案します。
  5. レンタル開始:福祉用具貸与計画書を作成し、用具をお届けします。

千葉県の介護保険レンタル・販売については、シルバーとっぷのサービスページもご覧ください。

よくあるご質問

Q
要介護1ですが、介護ベッドは借りられませんか?
A
原則として要介護2以上の方が対象です。ただし、疾患等により医師が必要と認めた場合は例外給付で利用できる場合があります。担当のケアマネージャーさんにご相談ください。
Q
複数の品目を同時にレンタルすることはできますか?
A
はい、可能です。ただし、要介護度ごとに支給限度額が設けられているため、合計が限度額を超える分は全額自己負担となります。
Q
途中でレンタル品の種類や機種を変えることはできますか?
A
はい、身体状況の変化に応じて変更できます。これがレンタルの大きなメリットのひとつです。
Q
月の途中から利用開始した場合、料金はどうなりますか?
A
月の途中から開始した場合でも、その月は1カ月分として算定されることが多いです。事業者によって異なりますので事前にご確認ください。
Q
レンタルした用具が壊れた場合はどうすればいいですか?
A
通常の使用による故障であれば、レンタル事業者が修理・交換対応します。契約時に確認しておくと安心です。
Q
介護保険を使わず、自費でレンタルすることもできますか?
A
はい、自費でのレンタルも可能です。介護保険の認定を受けていない方や、支給限度額を超えて利用したい場合などに選ばれることがあります。
Q
退院後すぐに福祉用具が必要になった場合はどうすればいいですか?
A
要介護認定の結果が出る前でも、「暫定利用」という形でサービスを開始することができます。ケアマネージャーさんに「暫定で使いたい」とお伝えください。

参考にした情報

まとめ

  • レンタル対象は国が定めた13品目のみ
  • 手すり・スロープ・歩行器・歩行補助つえ・移動用リフトは要支援1以上から利用可
  • 車椅子・特殊寝台・床ずれ防止用具・体位変換器・認知症徘徊感知機器等は原則要介護2以上
  • 自動排泄処理装置は原則要介護4以上
  • 原則対象外でも例外給付で利用できる場合あり
  • まずケアマネージャーさんへの相談がスタートライン

ご家族の暮らしが少しでも穏やかになるよう、わたしたちは千葉県で35年お手伝いしてきました。ご不安なことがあれば、いつでもご相談ください。

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※本記事の情報は2026年時点のものです。最新の制度内容は厚生労働省または各自治体にご確認ください。

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