こんにちは、シルバーとっぷの雲居 愛です!
パーキンソン病は、振戦(ふるえ)・筋固縮・無動・姿勢保持障害などを主な症状とする疾患で、症状の現れ方や進行の速さは方によって大きく異なります。
「朝は比較的動けるのに夕方になると動きにくい」「薬が効いている時間とそうでない時間で体の動き方が違う」といった日内変動が特徴的で、福祉用具の選定ではその点も考慮が必要です。
この記事では、パーキンソン病の方が在宅生活を安全・安心に送るための福祉用具の選び方を、症状別にご紹介します。
パーキンソン病の主な症状と福祉用具の関わり
パーキンソン病の主な運動症状には以下のものがあります。
| 症状 | 内容 | 関わる福祉用具(例) |
|---|---|---|
| 振戦(ふるえ) | 安静時に手足が細かく震える | 自助具(食器・コップ) |
| 筋固縮 | 筋肉が硬くなり動かしにくい | 電動ベッド・手すり |
| 無動・寡動 | 動作が遅くなる・始動しにくい | 歩行補助杖・歩行器 |
| すくみ足 | 歩き出しや方向転換時に足が出ない | リズム音が出る歩行補助具 |
| 姿勢保持障害 | 前かがみ姿勢・転倒しやすい | 姿勢保持クッション・歩行器 |
(出典:厚生労働省「高齢者の介護」 https://www.mhlw.go.jp/stf/seisakunitsuite/bunya/hukushi_kaigo/kaigo_koureisha/index.html)
用具選定の基本は、現在の症状の程度と日内変動の状況をもとに、「動ける時間帯でも動けない時間帯でも安全に使える用具」を選ぶことです。
すくみ足に対応した歩行補助
すくみ足とは、歩き出そうとすると足が地面に張り付いたように動かなくなる症状です。パーキンソン病に特有で、方向転換・狭い場所・敷居のような段差があるときに起こりやすいです。
リズム歩行補助(視覚・聴覚キュー)
すくみ足には、視覚や聴覚でリズムを与えることが有効とされることが多いです。具体的には次のような方法があります。
- 床にテープを貼って「またぐ目印」をつくる(視覚キュー)
- リズムを刻む音を出す歩行補助具(聴覚キュー)の活用
- 「いち・に・いち・に」と声に出しながら歩く
歩行器の選び方
パーキンソン病の方には、押し歩き式のキャスター付き歩行器(ロールウォーカー)が適していることが多いです。四輪タイプは体を引きずらずに前へ進みやすいのが特徴です。ただし、ブレーキ操作が難しい場合や、勢いが止まらず転倒するリスクがあるため、理学療法士のアドバイスを参考に選ぶことをお勧めします。
杖の種類
単点杖(T字杖)から、多点杖(4点杖)まで種類があります。多点杖は安定性が高く、パーキンソン病の初〜中期の方に選ばれることが多いです。
姿勢保持困難に対応した用具
パーキンソン病は前かがみの姿勢になりやすく、重心が前に偏るため転倒リスクが高まります。
姿勢保持クッション・車椅子クッション
座っているときに前かがみを防ぐ姿勢保持クッションや、車椅子用のポジショニングクッションが役立つことがあります。
アームレスト付き椅子・立ち上がり補助椅子
肘掛けがあることで、立ち上がる際に腕で体を押し上げられます。電動で座面が持ち上がるリフトアップチェアも、立ち上がりが困難な方に活用されることがあります。
ベッド周りの環境整備
パーキンソン病の方は、特に就寝中・起き上がり時に動きにくさが増すことがあります。
- 特殊寝台(電動介護ベッド):背上げ機能で起き上がりをサポートします。高さ調整も立ち上がりに有効です
- ベッド用サイドグリップ:ベッドのマットレス下に差し込む手すりで、寝返り・起き上がりの際につかまることができます
- スライディングシート:摩擦を減らして寝返りや体位変換を楽にします
訪問先で、電動ベッドを導入してから「朝の起き上がりが楽になった」とおっしゃっていた方がいました。症状が軽い段階から早めに環境を整えておくことが大切だと感じています。
日内変動への対応
パーキンソン病では、「オン(動きやすい時間帯)」と「オフ(動きにくい時間帯)」の日内変動が生じることが多いです。用具選定では、この変動を前提に考えることが重要です。
- オフの時間帯でも安全に使える安定性の高い用具を基本に選ぶ
- オン時には使わない用具でも、オフに備えてそばに置いておく
- 生活スケジュールを整理し、活動は動きやすい時間帯に合わせる工夫をする
(出典:厚生労働省「介護保険制度の概要」 https://www.mhlw.go.jp/stf/seisakunitsuite/bunya/0000213177.html)
入浴・トイレの補助
入浴・トイレは転倒リスクが高く、また動きが鈍い時間帯に重なると特に注意が必要です。
- シャワーチェア:背もたれ・肘掛けつきで体を支えながら入浴できます
- 浴槽台・バスボード:浴槽への出入りを安全に行えます
- 浴室・トイレの手すり:立ち座りと転倒防止のために設置します
- 補高便座:便座を高くして立ち座りを楽にします
よくあるご質問
参考にした情報
- 厚生労働省「介護保険制度の概要」 https://www.mhlw.go.jp/stf/seisakunitsuite/bunya/0000213177.html (2026年5月時点)
- 厚生労働省「高齢者の介護」 https://www.mhlw.go.jp/stf/seisakunitsuite/bunya/hukushi_kaigo/kaigo_koureisha/index.html (2026年5月時点)
- 公益財団法人テクノエイド協会「福祉用具情報システム」 https://www.techno-aids.or.jp/ (2026年5月時点)
まとめ
- パーキンソン病の福祉用具選定は症状と日内変動を考慮することが大切
- すくみ足にはリズム補助・キャスター付き歩行器・多点杖が有効なことが多い
- 姿勢保持困難には姿勢保持クッションやアームレスト付き椅子が役立つ
- ベッド周りは電動ベッド・ベッド用グリップで起き上がりをサポート
- 入浴・トイレは手すり・シャワーチェア・補高便座で転倒リスクを軽減
- 理学療法士・福祉用具専門相談員に実際の動作を見てもらって選定するのが最善
千葉県でパーキンソン病の方の福祉用具選びをお考えなら、株式会社シルバーとっぷへ。症状の特性を理解した相談員が丁寧にご提案します。
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※本記事の情報は2026年時点のものです。パーキンソン病の状態は個人差が大きく、福祉用具の選定は担当の医師・ケアマネージャー・福祉用具専門相談員・理学療法士にご相談ください。
