デイサービス倒産が過去最多に|通い先が急に閉まった時のご家族の備え

こんにちは、シルバーとっぷの雲居です。

10月に入り、千葉でも朝晩はずいぶん涼しくなりました。デイサービスの送迎車を見かける朝の時間帯、わたしも訪問先へ向かう車の中で「今日も皆さん元気に通われているかな」と思いながら運転しています。

そんな中、2026年10月8日に介護ニュースJointが、デイサービスの倒産が今年1〜9月の時点で過去最多になったと報じました。親御さんがデイサービスに通っているご家族にとっては、気になるニュースだと思います。今回はこのニュースをきっかけに、「もし通い先が急に閉まったら」というテーマで、ご家族ができる備えを考えてみます。

ニュースの概要|デイサービスの倒産が昨年1年分を上回る

記事によると、東京商工リサーチの調査で分かったこととして、次のような内容が紹介されています。

  • デイサービス(通所介護など)の倒産は、2026年1〜9月で47件。前年同期より34.2%増えた
  • 9月までの時点で、昨年1年間の件数(45件)をすでに上回った
  • 原因で最も多いのは「売上不振」(37件)。ほとんどが破産だった
  • 資本金1000万円未満の小さな事業者が40件を占めた
  • 背景として、人材の流出や、人件費・食費・燃料費・水道光熱費などのコスト上昇が挙げられている

介護事業全体でも、1〜9月の倒産は136件と報じられています。数字の細かい読み方や今後の見通しについては、元記事をご確認ください。わたしがここでお伝えしたいのは、「ご家族の暮らしにどう関わるか」という視点です。

デイサービスはご家族にとって「暮らしの柱」

現場でよくいただくご質問なのですが、「デイサービスって、結局何をしてくれる場所なんですか?」と聞かれることがあります。実は、デイサービスが担っている役割はとても幅広いんです。

  • 入浴:ご自宅のお風呂が狭い・寒い・段差が大きいなどの理由で、入浴はデイサービスで、というご家庭は多いです
  • 日中の見守り:お仕事をしているご家族にとって、日中に誰かがそばにいてくれる安心感は大きいです
  • 体を動かす機会・人との交流:外に出て人と話すことが、生活のリズムづくりにつながることがあります
  • ご家族の休息(レスパイト):介護する側がひと息つける時間でもあります

だからこそ、通い先が急になくなると、これらがいっぺんに抜けてしまいます。「お風呂どうしよう」「明日から仕事どうしよう」と、ご家族が一気に慌ててしまうのは当然のことです。

通い先が閉まると聞いたら、まずケアマネさんに連絡を

もし利用しているデイサービスから休止や閉鎖の連絡があったら、最初の連絡先は担当のケアマネージャーさんです。ケアマネさんはケアプラン全体を見ているので、代わりの事業所探しや、ほかのサービスとの組み合わせを一緒に考えてくれます。

ご家族の側で整理しておくと、相談がスムーズになることが多いです。

  • 今のデイサービスで受けていたこと(入浴、食事、リハビリ、送迎の時間など)
  • 曜日と回数、ご本人が特に楽しみにしていたこと
  • ご家族が仕事などで、どうしても見守れない時間帯
  • ご本人の体の状態で、最近変わったこと

事業所が閉鎖する時の手続きや、利用者側の権利に関わる細かい部分は、制度の解釈が絡むこともあります。気になる点は、お住まいの市区町村の介護保険窓口や地域包括支援センター、専門家にご確認ください。千葉市にお住まいの方なら、各区の地域包括支援センターが身近な相談先になります。

代わりの事業所がすぐに見つかる場合もあれば、空きを待つ期間が出る場合もあります。わたしも最初にこういうケースに出会った時は、何から手をつければいいのか混乱しました。だからこそ「ひとりで抱えずに、まずケアマネさん」と覚えておいていただけたらと思います。

空白期間を在宅で支える|福祉用具専門相談員の視点

次の通い先が決まるまでの間、ご自宅で過ごす時間が増えることがあります。ここからは、福祉用具専門相談員として、わたしがよくご提案する視点をお伝えします。

ご自宅での入浴をどう支えるか

いちばん困ることが多いのが入浴です。訪問入浴や訪問介護での入浴介助など、サービスでカバーする方法はケアマネさんと相談するとして、ご自宅のお風呂を使う場合は道具の力も役立ちます。

  • シャワーチェア(入浴用いす):座って体を洗えるので、立ちっぱなしの負担やふらつきを減らせます
  • 浴槽用の手すり・入浴台:浴槽をまたぐ動作を助けます
  • 工事不要の手すり:脱衣所から浴室への移動を支えます

入浴用の道具は衛生面から介護保険の「購入」の対象になるものが多く、手すりの一部は「レンタル」の対象になるなど、品目によって扱いが違います。わたしが担当させていただいたお客様の中には、デイでの入浴が一時的に難しくなった時期に、シャワーチェアと浴槽用手すりを用意して、ご家族の見守りのもとでご自宅のお風呂に入れるようになった方がいらっしゃいました。「家のお風呂もいいね」とおっしゃっていたのが印象に残っています。ただし、体の状態によってはご自宅での入浴が負担になることもあるので、入浴してよいかどうかは主治医にご相談ください。

日中の過ごし方と見守り

ご自宅で過ごす時間が長くなると、座りっぱなしや寝たままの時間が増えがちです。立ち上がりやすい手すりや、楽に起き上がれる介護ベッドなど、ご本人が自分で動ける環境を整えることで、日中の活動量を保ちやすくなる場合があります。お仕事で日中家を空けるご家族には、見守りの方法も含めてケアマネさんと一緒に検討することをおすすめします。

外に出る機会を減らさない工夫

デイサービスの送迎がなくなると、外に出る機会そのものが減ってしまいます。歩行器や車椅子があれば、ご家族と近所を散歩したり、通院のついでに少し寄り道したりしやすくなります。千葉は坂道や段差のある住宅地も多いので、ご自宅周りの環境に合わせて選ぶことが大切です。

今からできる備えチェックリスト

倒産のニュースを聞いて不安になる必要はありませんが、「もしも」の時に慌てないための準備はしておけると安心です。

  • デイサービス以外の選択肢(訪問介護、訪問入浴、ショートステイなど)について、一度ケアマネさんと話しておく
  • ご自宅のお風呂が使えそうか、どんな道具があれば安全か確認しておく
  • ケアマネさん、地域包括支援センター、福祉用具の担当者の連絡先をひとまとめにしておく
  • ご本人がデイサービスで何を楽しみにしているかを聞いておく(次の通い先選びのヒントになります)

ベテランの先輩によると、「普段からケアマネさんや事業所とこまめに話しているご家族ほど、いざという時の切り替えが早い」そうです。ちょっとした変化でも、気軽に共有しておくのがおすすめです。

まとめ

デイサービスの倒産が過去最多になったというニュースは、通っている方やご家族にとって他人事ではありません。でも、通い先が変わっても、ケアマネさんや福祉用具の力を借りながら、暮らしを立て直す方法はあります。大切なのは、ひとりで抱え込まず、早めに相談することです。

わたしも訪問先で、よく同じご相談をいただきます。一緒に考えていきましょう。ご家族の暮らしが少しでも穏やかになるよう、わたしたちは千葉県で38年お手伝いしてきました。ご不安なことがあれば、いつでもご相談ください。

参考:介護ニュースJoint

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