小規模多機能型居宅介護とは|通い・訪問・泊まりと福祉用具の組み合わせ方

こんにちは、シルバーとっぷの雲居です。千葉市を中心に、ご家族のお宅へ福祉用具のご相談にうかがっています。

先日(2026年8月25日)、介護のニュースサイト「介護ニュースJoint」で、日本介護支援専門員協会が10月に『これからの小規模多機能型居宅介護のケアマネジメント』というオンライン研修を開く、という記事を見かけました。ケアマネージャーさん向けの研修のお知らせなのですが、この「小規模多機能型居宅介護(通称・小多機/しょうたき)」という言葉、じつは現場でよくいただくご質問なのです。「名前は聞いたことがあるけれど、何ができるサービスなの?」と、ご家族から尋ねられることがとても多いんです。

そこで今日は、専門職向けのニュースを入口に、親の介護が始まったばかりのご家族の目線で、小規模多機能型居宅介護がどんなサービスなのか、そして福祉用具レンタルとどう組み合わせられるのかを、わたしなりに噛み砕いてお話ししてみたいと思います。

小規模多機能型居宅介護(小多機)ってどんなサービス?

小規模多機能型居宅介護は、ひとことで言うと「通い」「訪問」「泊まり」の3つを、ひとつの事業所・ひとつの契約でまとめて使えるサービスです。

  • 通い…日中に事業所へ通って過ごす(デイサービスのようなイメージ)
  • 訪問…スタッフがご自宅に来て、短時間のお手伝いをしてくれる
  • 泊まり…そのまま事業所に泊まることもできる(ショートステイのようなイメージ)

ふつうは「デイサービスはA事業所、ショートステイはB事業所」と別々に契約することが多いのですが、小多機はこの3つを同じ顔なじみのスタッフが担ってくれるのが大きな特徴です。「今日は体調がすぐれないから通いはお休みして、代わりに家に来てもらおう」といった調整が、比較的やわらかくできるといわれています。

わたしも最初に制度を勉強したときは、「デイもショートも一緒って、どういうこと?」と少し混乱しました。ですが、認知症などで環境の変化に敏感な方にとって、いつも同じスタッフ・同じ場所というのは、安心につながりやすい仕組みなのだと先輩から教わりました。

料金は「月ごとの定額」が目安

もうひとつ知っておいていただきたいのが、料金のかたちです。小多機は多くの場合、使った回数で細かく変わるのではなく、要介護度に応じた月ごとの定額(包括報酬)が目安になります。「今月は通いを多めに使ったから高くなる」という心配が比較的少ない、という声を現場でもよく聞きます。

ただし、具体的な金額や自己負担の割合は、要介護度やお住まいの状況によって変わります。数字はあくまで目安として受け止めていただき、正確な費用は担当のケアマネージャーさんや、お住まいの区役所・地域包括支援センターの窓口でご確認くださいね。

小多機を使うときの「ケアマネさん」はどうなる?

今回のニュースがケアマネージャーさん向けの研修だったように、小多機ではケアプラン(介護の計画表)づくりがとても大切になります。ポイントは、小多機を利用すると、担当のケアマネージャーがその小多機の事業所に所属する方に変わることが多い、という点です。

「今までお世話になっていたケアマネさんと離れてしまうの?」とご不安に思われる方もいらっしゃいます。ケアマネージャーさんからもよく相談を受けるのですが、これはサービスの仕組み上そうなっているもので、決して今の担当者さんが悪いということではありません。切り替えのタイミングや引き継ぎについては、いま担当してくださっているケアマネージャーさんに率直に相談していただくのが一番安心だと思います。

ここが本題|小多機と福祉用具レンタルは組み合わせられる?

さて、福祉用具専門相談員として一番お伝えしたいのがここです。「小多機を使うと、いま借りている介護ベッドや車椅子はどうなるの?」というご質問を、現場でも本当によくいただきます。

結論から申し上げると、福祉用具のレンタルは、小規模多機能型居宅介護と併せて使えるのが一般的です。通い・訪問・泊まりで日々の暮らしを支えてもらいつつ、ご自宅では介護ベッドや手すり、車椅子といった福祉用具でお身体と介護の負担を支える——という組み合わせができます。

一方で、訪問介護(ヘルパーさん)や通所介護(一般のデイサービス)など、小多機の月額に含まれてしまうために併用できないサービスもあるといわれています。「何が一緒に使えて、何が使えないのか」は判断が難しいところなので、ここはぜひケアマネージャーさんにご確認いただきたい部分です。わたしたち福祉用具の担当も、ケアマネさんと連携しながら、ご自宅に必要な用具を一緒に考えさせていただきます。

小多機を使う方に、ご自宅で用意しておくと安心な福祉用具

わたしが担当させていただいたお客様の中には、日中は通いで過ごし、夜はご自宅で休まれるという生活リズムの方も多くいらっしゃいます。そうした場合、ご自宅の環境を整えておくと、ご本人もご家族もぐっと楽になることがあります。目安として、次のような福祉用具がよくお役に立ちます。

  • 介護ベッド…起き上がりや立ち上がりを助け、送り出しやお迎えのときの負担を軽くします
  • 手すり(工事不要タイプも)…玄関や廊下など、通いの行き帰りで通る場所の転倒予防に
  • 車椅子…事業所への送迎や、通院・外出のときに
  • ポータブルトイレ…泊まりのない夜間、ご自宅での排泄の不安をやわらげます

数字を出すときはいつも「目安として」とお伝えしているのですが、どの用具が合うかは、お身体の状態や間取りによって本当にさまざまです。まずは無料でご相談いただき、実際に試していただくのがおすすめです。

千葉市で小多機を検討したいときの相談先

小規模多機能型居宅介護は「地域密着型サービス」と呼ばれ、原則としてお住まいの市区町村にお住まいの方が対象になります。つまり、千葉市にお住まいなら、千葉市内の小多機を利用するのが基本というイメージです。

「うちの近くに小多機はあるのかな」「親の状態で使えるのかな」と思われたら、まずはお住まいの区の地域包括支援センターや、担当のケアマネージャーさんに相談してみてください。千葉市には各区に相談窓口があり、地域の事業所の情報を教えてもらえます。制度の細かい部分やお住まいの地域の状況については、区役所の窓口や専門家にご確認いただくのが確実です。

介護が始まったばかりのころは、「通い」「訪問」「泊まり」「福祉用具」と、いろいろな言葉が一度に押し寄せてきて、頭がいっぱいになってしまいますよね。わたしも最初は制度の名前を覚えるだけで精一杯でした。でも、ひとつずつ整理していけば大丈夫です。ご家族だけで抱え込まず、ケアマネさんやわたしたちのような専門職を、遠慮なく使っていただけたらと思います。

ご家族の暮らしが少しでも穏やかになるよう、わたしたちは千葉県で35年お手伝いしてきました。福祉用具のことはもちろん、「このサービスってどういうもの?」といった素朴な疑問でも、いつでもご相談くださいね。一緒に考えていきましょう。

参考:介護ニュースJoint

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