こんにちは、シルバーとっぷの雲居です。
「仕事を辞めて介護に専念しようと思っているのですが、本当にそれが正しいのか迷っています」というご相談をいただくことがあります。介護離職は、その後の生活設計に大きな影響を与えることがあります。できる限り仕事を続けながら介護を両立するための制度と在宅サービスを活用することが、ご本人にとっても家族にとっても良い選択肢になることが多いです。
使える制度①:介護休業(最大93日)
育児・介護休業法に基づく制度で、対象家族1人につき通算93日・3回まで分割して取得できます。休業中は雇用保険から介護休業給付金(賃金のおよそ67%程度)が支給されます。
「最初の在宅介護体制を整える期間」として活用し、ケアマネとのケアプラン作り・サービス開始・自宅環境の整備などをこの期間に集中して進めるという使い方が効果的です。詳しくは介護休業中の収入はどうなりますか?もご参照ください。
(出典:厚生労働省「育児・介護休業法について」 https://www.mhlw.go.jp/stf/seisakunitsuite/bunya/0000130583.html)
使える制度②:介護休暇(年5日・半日単位)
通院の付き添い・ケアマネとの打ち合わせなど短時間の用事に活用できます。対象家族が2人以上の場合は年10日取得できます。給与が支払われるかどうかは会社の就業規則によって異なります。
(出典:厚生労働省「育児・介護休業法について」 https://www.mhlw.go.jp/stf/seisakunitsuite/bunya/0000130583.html)
使える制度③:短時間勤務・フレックス・テレワーク
育児・介護休業法では、要介護状態の家族がいる労働者に対し、短時間勤務・フレックスタイム・所定外労働の制限などの配慮を求めています。会社の就業規則や人事担当に確認してみてください。
在宅サービスを上手に活用する
仕事中の介護の穴を埋めるために、以下のサービスを組み合わせることが有効です。
- 訪問介護(ヘルパー):日中の食事・服薬管理・安否確認
- デイサービス:日中を施設で過ごしてもらい、介護者の仕事時間を確保
- 緊急通報システム・見守りセンサー:緊急時に会社にいても気づける体制
- 配食サービス:食事の準備の手間を軽減
ケアマネと一緒に「仕事中に安心できるケアプラン」を作ることが、仕事と介護の両立の鍵です。
(出典:厚生労働省「介護保険制度の概要」 https://www.mhlw.go.jp/stf/seisakunitsuite/bunya/0000213177.html)
職場への相談タイミング
介護が必要な状況になったら、早めに職場(人事・上司)に相談することをおすすめします。以下のタイミングが相談のきっかけになりやすいです。
- 親が入院・要介護認定の申請をした時
- 退院後の在宅介護が始まる前
- 仕事への影響が出始める前
「介護で職場に迷惑をかけてしまう」という心配から相談をためらう方も多いですが、早めに伝えることで会社が対応策を考える余裕が生まれます。個別の労働契約の解釈については、弁護士や労働基準監督署にご相談ください。
よくあるご質問
Q. 介護離職をしてしまった場合、その後どうなりますか?
A. 介護が終わった後の再就職が難しくなる可能性があります。雇用保険の特定理由離職者に該当する場合もありますので、ハローワークに相談してください。できる限り離職を避けることをおすすめします。
Q. 介護休業を取得したいのですが、会社に言いにくいです。
A. 介護休業は法律上の権利です。会社が拒否することは原則できません。言いにくい場合は、まず人事担当に制度について聞くところから始めてみましょう。
Q. テレワーク中に在宅介護をするのは難しいですか?
A. テレワーク中に介護も同時に行うことには限界があります。テレワークはあくまで仕事のための制度ですので、在宅サービスと組み合わせて活用することをおすすめします。
まとめ
仕事と介護を両立するには、介護休業・介護休暇・短時間勤務などの制度と、訪問介護やデイサービスなどの在宅サービスを組み合わせることが大切です。「介護で仕事を辞めるしかない」と感じている方こそ、まずケアマネや職場の人事担当に相談してみてください。介護離職を防ぐことが、長期的に見て本人にとっても家族にとっても良い選択につながることが多いです。シルバーとっぷでも、仕事と介護の両立に役立つ在宅サービスのご相談をお受けしています。
参考にした情報
- 厚生労働省「育児・介護休業法について」 https://www.mhlw.go.jp/stf/seisakunitsuite/bunya/0000130583.html (2026年6月時点)
- 厚生労働省「介護休業給付金について」 https://www.mhlw.go.jp/stf/seisakunitsuite/bunya/0000158337.html (2026年6月時点)
- 厚生労働省「介護保険制度の概要」 https://www.mhlw.go.jp/stf/seisakunitsuite/bunya/0000213177.html (2026年6月時点)
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※本記事の情報は2026年時点のものです。最新の制度内容は厚生労働省または各自治体にご確認ください。
雲居 愛(くもい あい)/ 株式会社シルバーとっぷ 在宅営業部 福祉用具専門相談員。千葉県生まれ。千葉県内の大学で社会福祉を学び、2024年シルバーとっぷ入社。現在は千葉市を中心にご家族のもとへ訪問し、福祉用具の選定やご相談を担当。趣味は読書と犬の散歩。
