こんにちは、シルバーとっぷの雲居 愛です!
「要介護3になってから、介護する家族の体が心配になってきた」——こうしたご相談を受けることが増えてきます。
要介護3は、日常生活のほぼ全般に介助が必要な状態です。ご本人の生活の質を保つとともに、介護するご家族の負担をいかに軽減するかという視点が重要になります。
この記事では、要介護3で利用できる福祉用具の品目・介助負担軽減に役立つ用具の組み合わせ・床ずれ予防・移乗介助に関する用具・支給限度額についてくわしくご説明します。
要介護3とはどのような状態か
要介護3は、歩行・立ち座り・排泄・入浴のほぼすべてに全面的な介助が必要な状態です。日中も夜間も介助の機会が増え、介護者の負担が大きくなりやすい段階です。
認知症の症状が進んでいる方も多く、夜間の排泄介助・体位変換・床ずれ(褥瘡)の予防が重要なテーマとなってきます。
(出典:厚生労働省「介護保険制度の概要」 https://www.mhlw.go.jp/stf/seisakunitsuite/bunya/0000213177.html)
対象となる全品目
要介護3では、自動排泄処理装置を除く以下の12品目が原則対象です(自動排泄処理装置は要介護4以上)。
(出典:厚生労働省「福祉用具貸与・特定福祉用具販売」 https://www.mhlw.go.jp/stf/seisakunitsuite/bunya/hukushi_kaigo/kaigo_koureisha/yougu/index.html)
| 品目名 | 主な用途 |
|---|---|
| ① 手すり(工事不要) | 歩行・立ち座りの補助 |
| ② スロープ(工事不要) | 段差の解消 |
| ③ 歩行器 | 歩行の安定 |
| ④ 歩行補助つえ | 歩行バランスの補助 |
| ⑤ 移動用リフト(つり具除く) | 移乗・移動の補助 |
| ⑥ 車椅子 | 移動全般の補助 |
| ⑦ 車椅子付属品 | クッション・テーブル等 |
| ⑧ 特殊寝台(介護ベッド) | 背上げ・高さ調整 |
| ⑨ 特殊寝台付属品 | マットレス・サイドレール等 |
| ⑩ 床ずれ防止用具 | 褥瘡(とこずれ)予防 |
| ⑪ 体位変換器 | 寝返りの補助 |
| ⑫ 認知症老人徘徊感知機器 | 徘徊の感知・通知 |
床ずれ予防に役立つ用具
要介護3になると、長時間同じ体位でいることによる床ずれ(褥瘡)のリスクが高まります。一度床ずれができると回復に時間がかかることも多く、予防が重要です。
床ずれ防止用具(エアマット)
空気の圧力を自動調整して体圧を分散するエアマットです。特殊寝台の上に重ねて使います。「圧力を均等にかけることで、皮膚への局所的な負担を減らす」のが原理です。要介護3の方には早めに検討することが多い用具のひとつです。
体位変換器
寝返りを補助するためのクッション・パッドです。介助者が一人で体位変換をするのが難しい場合でも、体位変換器を活用することで負担を減らせることがあります。
訪問先で「夜中に何度も起きて体位を変えていたが、体位変換器を使ってから少しまとまって眠れるようになった」とおっしゃる介護者の方のお話をうかがったことがありました。
特殊寝台(介護ベッド)との組み合わせ
特殊寝台は背上げ・足上げ・高さ調整が電動でできます。高さを調整することで介助者の腰への負担を軽減でき、背上げ機能で起き上がりの補助もしやすくなります。
移乗介助を楽にする用具
ベッドから車椅子・トイレへの移乗は、介護の中でも体への負担が大きい場面のひとつです。
移動用リフト
床走行型のリフトは、スリング(つり具)でご本人を包んでリフトアップし、ベッド・車椅子・浴槽間を移動させる用具です。体格の大きい方の移乗介助や、介護者が一人で対応する場合に役立つことがあります。
特殊寝台付属品(スライディングボード)
滑りやすい素材のボードで、ベッドと車椅子の間をスライドして移乗する際に使います。全介助ではない方にも活用できます。
車椅子(リクライニング・ティルト型)
座位保持が困難な方には、背もたれが倒せるリクライニング型やシート角度が変えられるティルト型の車椅子が選ばれることがあります。
介助負担軽減のための組み合わせ例
組み合わせ例①:寝たきり予防と褥瘡対策
特殊寝台+床ずれ防止用具(エアマット)+体位変換器
組み合わせ例②:移乗介助の負担軽減
特殊寝台(高さ調整)+移動用リフト+車椅子
組み合わせ例③:認知症で夜間の行動が心配な方
認知症老人徘徊感知機器+特殊寝台(センサーマット付属)
支給限度額の目安
要介護3の支給限度基準額は月額約270,480円(1割負担で約27,048円)が目安です。
| 区分 | 支給限度基準額(月額)の目安 | 自己負担(1割)の目安 |
|---|---|---|
| 要介護2 | 約197,050円 | 約19,705円 |
| 要介護3 | 約270,480円 | 約27,048円 |
特殊寝台・エアマット・車椅子・移動用リフトを組み合わせた場合、月額の自己負担(1割)の合計は数千〜1万数千円程度になることが多いです。限度額の枠内でどのサービスを優先するかは、ケアマネージャーさんと一緒に検討します。
※金額は目安です。制度改正等により変わることがありますので、最新情報はケアマネージャーさんまたは各市区町村にご確認ください。
用具選定のポイント
- 介護者の腰を守る選択:特殊寝台の高さ設定や移動用リフトの導入は、介護者の腰痛予防につながります
- 夜間の介助頻度を把握する:夜間に何回排泄介助・体位変換が必要かを確認し、それに応じた用具を選びます
- 褥瘡予防は「なる前から」:褥瘡が発生する前に床ずれ防止用具を検討することが、在宅介護の継続につながることが多いです
- 本人の残存能力を活かす:全介助でも、立位が少し取れる方には立位補助のある用具を選ぶなど、残存機能を活かす視点を大切にしています
よくあるご質問
参考にした情報
- 厚生労働省「介護保険制度の概要」 https://www.mhlw.go.jp/stf/seisakunitsuite/bunya/0000213177.html (2026年5月時点)
- 厚生労働省「福祉用具貸与・特定福祉用具販売」 https://www.mhlw.go.jp/stf/seisakunitsuite/bunya/hukushi_kaigo/kaigo_koureisha/yougu/index.html (2026年5月時点)
- 公益財団法人テクノエイド協会「福祉用具情報システム」 https://www.techno-aids.or.jp/ (2026年5月時点)
まとめ
- 要介護3では12品目が原則対象(自動排泄処理装置を除く)
- 床ずれ防止用具・体位変換器・特殊寝台の組み合わせで褥瘡リスクを下げられる場合がある
- 移動用リフト・特殊寝台の高さ調整が介助者の腰への負担を軽減するのに役立つことがある
- 支給限度基準額は月額約270,480円(1割負担で約27,048円)
- 介護者の体の健康を守ることも、在宅介護を続けるために大切な視点
要介護3の段階では、ご本人のケアと並んで介護者のご負担を減らす用具選びが重要です。「介護者が倒れてしまうのが心配」「夜中の介助が毎日つらい」というご相談もお気軽にお寄せください。一緒に考えます。
千葉県で福祉用具レンタルをお探しなら、創業35年の株式会社シルバーとっぷへ。お気軽にご相談ください。
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※本記事の情報は2026年時点のものです。最新の制度内容は厚生労働省または各自治体にご確認ください。
