夏の在宅介護で気をつけたいこと|高齢者の熱中症予防と環境づくり

こんにちは、シルバーとっぷの雲居 愛です!

夏になると、「お義父さんがエアコンをつけたがらなくて心配で……」「水を飲んでいるのかどうかわからない」というご相談が増えてきます。

高齢者の熱中症は、屋外だけでなく自宅の室内でも起こりやすいのが特徴です。暑さを感じにくくなっていることや、体の水分調節機能が低下していることが影響しているといわれています。

この記事では、在宅介護を行うご家族の方に向けて、高齢者の熱中症リスクと予防のポイント、夏の環境づくりについてまとめました。

高齢者が熱中症リスクが高い理由

若い世代と比べて高齢者が熱中症になりやすいのには、いくつかの理由があります。

暑さを感じにくくなっている

加齢に伴い、暑さや喉の渇きを感じるセンサーの感度が低下することが多いといわれています。「暑くない」と感じていても、実際には体に負担がかかっていることがあります。

体内の水分量が少ない

高齢になると体内の水分量自体が若い世代より少なくなる傾向があります。少し発汗するだけで脱水に近い状態になりやすいといわれています。
(出典:厚生労働省「高齢者の介護」 https://www.mhlw.go.jp/stf/seisakunitsuite/bunya/hukushi_kaigo/kaigo_koureisha/index.html)

体温調節機能の低下

汗をかく機能や皮膚の血流を増やして体温を下げる機能が、加齢により低下することがあります。そのため、暑さに対して体が自力でうまく対処しにくくなっている方もいらっしゃいます。

薬の影響

利尿剤など一部の薬は脱水を引き起こしやすくする場合があります。複数の薬を服用している方は、主治医や薬剤師に確認しておくとよいでしょう。

室温・湿度の管理のポイント

室温・湿度の管理は、熱中症予防の基本です。一般的な目安として、室温28度程度・湿度60%以下が参考にされることが多いですが、ご本人の体調・体感・既往症によって適切な環境は異なります。

「28度でも暑い」「逆に寒い」という方もいらっしゃいますので、数値だけにとらわれず、ご本人の様子を見ながら調整することが大切です。
(出典:厚生労働省「介護保険制度の概要」 https://www.mhlw.go.jp/stf/seisakunitsuite/bunya/0000213177.html)

室温計・湿度計を目立つ場所に置く

本人が自分で確認できる場所(リビング・寝室など)に温湿度計を置くことで、暑くなっていることに気づきやすくなります。デジタル表示で大きく数値が見えるタイプが便利です。

就寝中の熱中症にも注意

夜間〜早朝は室温が下がりにくい日もあります。エアコンを使用する場合は、タイマー設定や自動調整機能を活用して、就寝中も一定の温度を保てるよう工夫しましょう。

エアコン使用への抵抗感に寄り添う

「電気代がもったいない」「エアコンが嫌い」「昔から暑さには慣れている」——そんな理由でエアコンの使用を拒む方は少なくありません。ご本人の気持ちを否定せず、寄り添いながら対応することが大切です。

わたしが訪問先で実際に感じたのは、「あなたが心配だから」という言葉より「ちょっと試しにつけてみませんか?」という小さな一歩のほうが受け入れていただきやすいことがあるということです。

エアコン使用を受け入れてもらうためのヒント

  • 設定温度を「冷やしすぎない」と感じる程度から始める
  • 扇風機と組み合わせて直接風が当たらないようにする
  • 「少しの時間だけ」など段階的に慣れてもらう
  • 電気代の心配に対しては、健康リスクのほうが大きいことを丁寧に伝える

水分補給のコツと脱水のサイン

水分補給のコツ

「喉が渇いてから飲む」では遅いことがあります。特に高齢者は喉の渇きを感じにくいため、時間を決めた補給が効果的です。

  • 起床時・食事のたびにコップ1杯の水分を補給する習慣をつける
  • お茶・水・薄めたスポーツドリンクなど飲みやすいものを用意する
  • 手の届くところにいつも水分を置いておく
  • 飲み込みが難しい方はとろみ剤を使用する(担当の専門職にご相談を)

脱水のサインに気づく

以下のような様子が見られる場合、脱水が進んでいる可能性があります。気になる症状があれば、早めに医療機関や担当のケアマネージャーに相談することをおすすめします。

  • 口・唇が乾いている
  • 尿の色が濃い・尿量が少ない
  • 皮膚をつまんで離しても元に戻るのが遅い
  • ぼんやりしている・いつもより反応が遅い
  • 急に体が重だるそう

夏に使いやすい福祉用具

夏の在宅介護では、身体状況に合わせた福祉用具のアップデートが安全・快適な暮らしを支えます。

エアーマットレス(床ずれ防止用具)

夏場は寝具による蒸れが体への負担になりやすいです。通気性の高いエアーマットレスへの変更で、快適さと床ずれ予防を両立できることがあります。

シャワーチェア・入浴用いす

夏はシャワーを使う頻度が増えます。座って安全に入浴・シャワーを使えるいすがあると、転倒リスクを下げながら清潔を保ちやすくなります。

手すり(浴室・トイレ・廊下)

熱中症の影響でふらつきや立ちくらみが起きやすくなる夏は、手すりが転倒防止に役立ちます。設置されていない箇所がないかを確認する良い機会です。

福祉用具の見直しや追加についてはケアマネージャーさんを通じてご相談いただくか、シルバーとっぷへ直接ご連絡ください。

よくあるご質問

Q
夏でも窓を開ければエアコンは不要ですか?
A
風が吹いている日は窓開けが効果的な場合もありますが、湿度が高い日や無風の日は室内温度が下がりにくいことがあります。温湿度計の数値を確認しながら判断することをおすすめします。
Q
水分はどれくらい飲めばいいですか?
A
一般的な目安として1日1〜1.5リットル程度が参考にされることが多いですが、病状・薬の服用状況によって異なります。主治医や担当の専門職にご確認ください。
Q
夜中に熱中症になることはありますか?
A
はい、就寝中でも熱中症は起こり得ます。夜間のエアコン使用や、起床時の水分補給が予防に役立ちます。
Q
独居の高齢者が熱中症になったとき気づけるか心配です。
A
見守り機器や定期的な電話・訪問の仕組みを作ることが有効です。ケアマネージャーさんへのご相談もおすすめです。
Q
夏に福祉用具を見直すタイミングはいつですか?
A
梅雨明けの前後、ご本人の体調変化があったタイミングが見直しの好機です。定期訪問を担当の相談員に依頼することもできます。
Q
経口補水液は毎日飲んでもいいですか?
A
通常の水分補給にはお茶・水が適しています。経口補水液は塩分も含むため、毎日の使用については主治医や薬剤師にご相談ください。

参考にした情報

まとめ

  • 高齢者は暑さを感じにくく・水分が失われやすいため熱中症リスクが高い
  • 室温・湿度の管理の目安として28度程度・60%以下が参考にされることが多い(個人差あり)
  • エアコン嫌いの方には否定せず寄り添い・小さな一歩で対応を
  • 水分補給は時間を決めた習慣化が効果的
  • 脱水のサインを知り、早めに専門職へ相談することが大切
  • 夏に合わせた福祉用具の見直しも安全・快適な暮らしを支える

夏の在宅介護でご不安なことがあれば、いつでもシルバーとっぷへご相談ください。

千葉県の在宅介護のご相談・福祉用具の見直しは株式会社シルバーとっぷへ。お気軽にどうぞ。
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※本記事の情報は2026年時点のものです。記事内の数値・内容は目安であり、個人の状況によって異なります。健康上のご不安は必ず医療機関または専門職にご相談ください。

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